アマゾン創業者が失敗し続けている最大理由 「50代でもサードドアは開く」沖縄起業家対談
村田:なるほど。ただ沖縄では、まだ起業して上場したという先輩が大勢いるわけではない状況で、どのようにメンターを探すかも課題です。バナヤンさんが、エリオット・ビズノーというメンターを捕まえる場面には学ぶところが多かったですね。あれはバナヤンさんの行動が呼び寄せたのか、それとも運なのか、ご自身はどうお考えですか?
バナヤン:両方ですね。実際に行動を起こすことも、運も、両方必要で切り離せません。宝くじだって、買わないと当たりませんよね。起業するにもメンターを得るにも何度も何度も挑戦するということ、そして最終的には結果がついてくるということを信じることだと思います。
棚原:日本には、諦めずに努力し続ければいつか成功する、という考えがありますが、バナヤンさんもそう思われますか?
バナヤン:理論的にはイエスですが、現実にはノーかもしれません。例えば、もしこの会場の壁を通り抜けようとして、何度も何度も壁にぶち当たってみても、無理なものは無理ですよね。何度も挑戦することだけが唯一のルールではないということです。ぶち当たって、これは無理だと学び、ほかの方法で挑戦しようと考えること、そこが重要ではないでしょうか。
沖縄だから大変なこと、沖縄だからできること
バナヤン:ところでみなさんは、沖縄でビジネスを始めるにあたり、なにがいちばん大変だと感じていらっしゃいますか?
村田:沖縄はそもそも圧倒的に人が少ないということですね。ビジネス、スタートアップ、ITテクノロジーという領域にいる人口が少なくて、島の中の人間でなにかをやろうとすると視界が狭くなる。僕だけでなくチームメンバーに対してもどう視野を広げてもらうかに課題を感じます。
棚原:私の場合は、沖縄のお客さんのコミュニティーが小さくて、そこを突破していくことに大変さを感じています。東京は大きなステークホルダーがいて、そこを押さえればなんとかなるのですが、沖縄をはじめ地方はそうはいきません。
池見:大変さはあると思いますが、お二人はいまはとくに何にチャレンジされていますか?
村田:僕はECという領域ですから、アマゾンや楽天のような巨大な敵がいます。一極集中型の業界構造になっているので、そこで勝てない中小企業さんたちがどうやればECをずっと続けられるのかという、まだ存在しないマーケットを作るという作業が1番のチャレンジですね。
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