「出世ばかり考える人」が結局、成功しない4理由 上司の前だけ「いい顔」…あなたは大丈夫?

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「出世を追いかける人」が成功しない1つ目の理由は、「近視眼的に『役立つ・役立たない』と考えすぎて、短期投資しかしない」ことだ。

「人脈」こそ「出世の近道」をつくってくれる

【1】人を、近視眼的に「損得」で判断する

仕事の能力を決定するのは、要するに優先順位のつけ方だ。スケジュール管理から、中長期の戦略、中長期の自分のキャリアの計画、夜の時間の使い方、プライベートとのバランスまで。

付き合う相手についてもそうだ。同僚、上司、部下、取引先、顧客、友人、恋人。同時に誘いがあったとき、「どれを選ぶ」か、「誰を大切にする」か。「時間とお金」という限られたリソースを、どのような重みをつけで投資するか。

「出世を追いかける」ようになると、すべてを「自分に得かどうか」「役に立つかどうか」で考えがちになる。「人脈」という言葉があるが、まさに人脈をお金と同じような「物理的資源」ととらえてしまうわけだ。

それも、長期的な視点からの「先行投資」ができるならまだしも、「いま役に立つかどうか」といった近視眼的な優先順位づけをしてしまう。そして、これが最大の問題ということに気づかない。

しかし、長年仕事をしてきてつくづく思うのは、何年、時には何十年も前に関わっていた人、お世話をした人、してもらった人など「『人とのご縁』で一気にビジネスチャンスが広がることがある」ということだ。というより、ほとんどそれがすべてだったりする。

そのときは、お互い役に立たなかったが、今になって、生きてくる。あるいは、相手がまさに今自分が取引を必要としていたビジネスについていたりするのだ。思いもかけない人が、随分出世していたりもする。それこそ、「人脈」だ。

しかし、つねに「そのとき自分が得をする」ことしか考えていないと、「役に立たない」と思った時点でNGを出してしまう。だから、せっかくのご縁もつながらない。出世のチャンスを自ら捨ててしまっているようなものだ。

いずれにしろ、損得関係でつながっている相手は、その損得の関係がなくなればおしまいだが、損得なしで付き合ってくれた人への感謝は、人は忘れない。いざというとき尽力してくれるものなのだ。あなたがそうであるように。

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