人の話を鵜呑みにする人は意図がわかってない

情報はそれだけ不確かで本当や真実などない

「メリット」「バイアス」といったモノから逃れることはできないのです(写真:MediaFOTO/PIXTA)

ご存じの人も多いだろうが、『ネットで勝つ情報リテラシー』(小木曽健 著、ちくま新書)の著者は総合インターネット企業「グリー」の社員である。CSR(社会貢献)部門のマネージャーであり、全国の企業や学校に出向き、講演を通じてネットリテラシーを伝え続けている。

そもそもリテラシーとは「読解力」「記述力」といった意味の言葉ですので、私はネットリテラシーを、「ネットの本質を理解し、その情報を用いて適切な振るまいができる能力」と解釈しています。言ってみれば、ネットを使う際の「心の免許証」みたいなものでしょう。(「はじめに」より)

確かにそのとおりなのだろう。だがネットの世界は、フェイクニュースであふれ返っている。時にはそのせいで傷ついたり、喧嘩のような状態になってしまったりすることもあるかもしれない。

そんな状況下でわれわれはどう振るまえばいいのか? そのことについて聞く機会は多くないだけに、もやもやとした思いを解消できなかったとしても不思議ではない。だからこそ、本書が書かれたのである。

まずは「情報の正体」を知る必要がある

小木曽氏の言葉を借りるなら、本書は情報のウラを理解し、自分が発信する情報をコントロールしつつ、「情報による攻撃」への“反逆テクニック”までを明かした「大人の情報リテラシー入門書」である。

明らかにされているのは、ネットや現実世界において、誰もが情報を入手して発信する時代に「フェイクニュースを笑い、情報戦の勝者になる」ためのテクニックだという。

具体的な策が解説された後半も利用価値が大きいのだが、それ以前に強く共感できたのは、「情報の正体」を明かした前半の第一部。フェイクニュースを楽しみ、見破るためには、何よりも先に「情報の正体」を知る必要があるというのだ。

次ページ「情報の正体」を知らないままの人も多い
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