複雑な労務問題を抱えたJAL、経営側の「労組分断策」が再建の足かせに

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複雑な労務問題を抱えたJAL、経営側の「労組分断策」が再建の足かせに

経営再建をめぐって迷走を続ける日本航空(JAL)。年金カットや大幅人員削減など、従業員にはかなりの「痛み」が避けられない。一方、JALはストの頻発でうかがえるように、労働組合が強いことでも知られる。JAL問題は労務問題であり、その点でも注目されている。

分断統治でストライキを回避

JALは2002年10月に日本航空が旧日本エアシステム(JAS)を吸収し、その後、持ち株会社化を経て現在の組織形態になった。グループ従業員4万7500人、売上高世界第5位の巨大航空会社だ。

この大会社には、規模の大きさを割り引いても余りある8つの労組がある。最大労組の「JAL労働組合」が主流派を形成して会社寄りのスタンスを取り、反会社色の濃い残り7つの労組は独自に活動している。

客室乗務員が所属するJAL系労組と旧JAS労組が06年9月に統合し、これでも減ったほうだ。

航空業界はJAL、全日空(ANA)、JASの大手3社時代からストライキを決行することで有名だった。スト実施ともなれば、会社に多額な実損が出る。このため、会社側は労組対策に多大なエネルギーを割いてきた。組合差別だとの批判を避けるために、自社カレンダーに笑顔で写る客室乗務員は、それぞれの労組から登場させていたこともあるほどだ。

経営側はこの複雑な労働組合体制を時に利用し、時に泣かされてきた。

たとえば、労使幹部が労働条件にとどまらず社業全般について突っ込んだ意見交換をする経営協議会。経営側にとって、8労組が一致団結するよりも歩調が合わないほうが好都合だ。このため、協議会は労組ごとに開催され、全部で2、3日かかる。

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