第2回 優れたパフォーマンスを発揮できる思考とテクニック

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変化に強いメンタルを作る法

前回の投稿で、ジダン選手が相手選手から突然挑発されたことに対し、思わず反射的に頭突きをして退場処分になった事例をあげた。
 スポーツでは、予期せぬ状況への対応能力が求められる。
 想定していなかったことが起きたからといって、そのたびにイライラしていたのでは、試合どころではない。
 不測事象対応能力を強化するためのアンガーマネジメント・テクニックに「ブレイクパターン」がある。
 これは、いつも自分が怒るパターンを変えるトレーニング法で、「パターン壊し」という別称がついている。

人は、自分で決めていた「ルール」が守られないと、イライラしてくるものだ。
ジダン選手の心には、もしかすると「アスリートたるもの紳士的であれ」といったルールや「こだわり」があったのかもしれない。
 「自分ルールや」や「こだわり」が、目の前(耳元で)裏切られたことにより、怒りに支配されてしまうことは多い。
 日常生活においては、「いつもの電車に乗れなかった」、「愛用する商品が在庫切れだった」、「普段は空いている道が今日に限って渋滞中だ」……こうしたことで人はイライラしてくるものだ。
 しかし、イライラしたところで、状況は一向に変わらない。
 「ブレイクパターン」によるトレーニングを重ねれば、負のサイクルに陥らない柔軟性や洞察力が身についてくる。

トレーニングのポイントは、普段の生活の中で、「Do One Thing Different(いつもと違うことを1つする)」だ。
 例えば、「いつもと違う歯磨き粉を使ってみる」、「いつもと違う道順で職場へ行く」、「いつも苦手と感じる人に積極的に挨拶する」といったことを実践し、自分の気持ちの変化や、周囲の反応などを確認しておくのだ。
 固まった行動を少し変えてみることが、自分の意識を変えるきっかけになるときがある。

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