第2回 優れたパフォーマンスを発揮できる思考とテクニック

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「深呼吸」しながら「6秒」待つ

「ブレイクパターン」は、普段から変化に強いメンタルを作っていくための「体質改善」策で、「怒りにくい心」を育てるテクニックだ。
これに対し、相手からの挑発に「反射で怒らない」、「売り言葉に買い言葉で対応しない」ためのアンガーマネジメント・テクニックが「ディレイ(遅らせる)テクニック」である。これはスポーツの場面でもとても有効だ。

例えば、「呼吸リラクセーション」という技法。
 相手から腹の立つことを言われたら、怒りの言葉で返すのではなく、まずは大きく深呼吸する。
 人は怒りを感じると、呼吸が浅くなり、冷静でいづらくなってしまう。
 冷静さを取り戻すよう、鼻から大きく息を吸い、いったん止めて、口からゆっくりと吐き出す。腹式呼吸の要領だ。
 目を閉じて行ったほうがより落ち着けるという人もいる。頭の中を一瞬無にするようにして2~3回行ってもいい。
 呼吸が整い、冷静になれれば、適切な対処を選べるはずだ。

「カウントバック」
 カチンときたら、数を6秒数える。
 怒りのピークは最大でも6秒と言われ、6秒間だけでも違うところへ意識を飛ばすことで、衝動に任せ、取り返しのつかなくなるような言動を回避するのである。
 意識を飛ばすためには、体を使いながら数を数えるとやりやすい。
 太ももを叩きながらとか、手をグーパーさせながら、あるいは深呼吸しながら6秒数えると気持ちをリセットさせやすい。

これら、「ディレイ・テクニック」は、選手に限らず、指導者も有効活用できる。
怒りに任せて、選手を怒鳴ったところで効果がなければ、己の気持ちをリセットさせて「伝わる」言葉の選択に努めたほうがいい。

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