子どもがメキメキ動き出す「魔法の15の言葉」 否定、命令では子どもは動かない!

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●新記録を目指す

着替えのときは、「速く着替えなさい」ではなく、「何分でできるかな?新記録目指そう」と言ってストップウォッチで時間を計ります。子どもは新記録が好きなので乗ってきます。

帰宅してうがいと手洗いをしてから、「何分で書き取りが始められるかな? 新記録目指そう。用意、ドン」とやっている家庭もあります。毎日の宿題で書き取りが出るので、書き取りの最初の一画を書くまでの時間を計っているとのことです。今では、ムダな行動がなくなって、1分もかからなくなったそうです。

●単純語で言う

「○○しなきゃダメ」を「○○しよう」「○○するよ」「○○して」などの単純な言い方に変えるだけで、非難する要素が入らなくなるので、素直に受け入れられるようになります。

とにかく、非難する要素を入れないことが肝心なのです。でも、たったこれだけのことが意外とできないものなのです。なぜなら、無意識のうちに、相手を責めて溜飲を下げたいという気持ちがあるからです。

●肯定語で言う

「○○しなきゃダメ」という否定語を「○○するといいよ」という肯定語に変えると、何となく明るい結果がイメージできるようになります。それによって、受け入れられやすくなります。応用としては、「○○すると□□だよ」「先にやっておくと後が楽だよ」「半分でもやっておくと、夕食後の自由時間が増えるよ」などがあります。これらは、よい結果のイメージをより具体的に伝えています。

とにかく「否定しない」「責めない」

以上、気持ちよく子どもを動かすための言葉を15個紹介しました。すべての核にあるのは、”否定しない。責めない”ということです。これさえ忘れずにいれば、だんだんその場に応じて臨機応変に言葉を工夫することができるようになります。

親野 智可等 教育評論家

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おやの ちから / Chikara Oyano

長年の教師経験をもとにメールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。読者数は4万5000人を超え、教育系メルマガとして最大規模を誇る。『「自分でグングン伸びる子」が育つ親の習慣』など、ベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても知られる。全国各地の小・中学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会でも大人気。ブログ「親力講座」もぞくぞく更新中。講演のお問い合わせとメルマガ登録は公式サイトから。Xで毎日発信中。

 

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