池上彰が解説「今さら聞けない新聞の読み方」 新聞ごとの論調にどのような違いがあるのか
新書2冊分の情報がある
新聞に掲載されている情報量は、どれくらいだと思いますか? 朝刊の文字数は、およそ20万字。新書2冊分もの情報量が詰まっているのです。毎日、新書を2冊読むのは、いくら本好きでも難しいかもしれません。しかし、新聞なら、同じ文字量を毎日、難なく読めるのです。この情報を生かさない手はありません。
新聞を毎日読み続けていれば、大量の情報に触れていることになります。その情報の蓄積は、きっと大きな力となるはずです。
最近では、親の世代が新聞を読んでいないことも増えました。自宅に新聞がないため、新聞を読む習慣がないまま大人になります。そのまま就職活動が始まり、急に「日経新聞を読まなきゃ」と思っても、何が書いてあるのかわからないという人が多いでしょう。
新聞はすべての専門用語に解説をつけたりはしません。記事の前提の部分は省略されていることが多く、「一見さん」にはわかりにくいのです。だから、「新聞は難しい」と感じて諦めてしまうのです。
これは新聞の側にも非があります。毎日、読んでくれているという前提で記事を書いていては、今の時代、相手にしてもらえません。「そもそも」から解説する「週刊こどもニュース」が大人に支持されていたのは、新聞が親切に書かれていないからなのです。
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