「机にスマホ置く人」ほど集中力が続かない理由 中野信子が語る「仕事を効率的にこなす」コツ
仕事や勉強をするうえで、とにかく重要になってくるのが、「集中力」。1つの作業を同じ時間するにも、集中力があるのとないのとでは、成果に大きな違いが出てきます。そして、いったん集中状態に入ってしまえば、たとえ大変な作業でも決してつらいとは感じず、むしろ熱中して楽しくさえ感じられるのですから不思議なものです。
とはいえ、なかなか集中状態に入れないこともありますよね。こなさなくてはならないタスクが目の前に山積みで、早くやらなければと焦れば焦るほど、かえって気が散って集中できなかったり……。
ところが、この“集中できない”という状態は、じつは脳科学的には、いたって“普通”のことなのです。むしろ集中しているほうが“危険”な状態ともいえるのです。いったい、どういうことでしょうか。
集中力が長続きしない理由
なぜ、人は集中しにくいのか。それは、生命を維持し、子孫を守るためです。例えば、あなたが今いる場所の近くで火事が起こったとしましょう。でも、あなたは目の前の作業に夢中になっていて、それに気づかない、作業をやめる気配がない……。これでは火事から逃げ遅れて最悪の場合、命を落としかねません。
もう1つ別の場面を考えてみましょう。隣の部屋で自分の子どもが泣いている。でも、あなたは作業に没頭していて一向にそれに気づかない……。これでは子どもの重大な異変にも気づくことができず、手遅れになってしまうかもしれません。
このように1つのことに集中しすぎてしまうと、生命や子孫を維持するうえで重大な危機にさらされてしまいかねません。だからこそ脳はさまざまな異常を検知すべく、1つのことに集中しにくいシステムになっているのです。
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