「机にスマホ置く人」ほど集中力が続かない理由 中野信子が語る「仕事を効率的にこなす」コツ

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例えば部屋の温度。これは暑すぎても寒すぎても集中を妨げる要因となるので、“適温”にすることが重要になってきます。とくに暑いと感情の動きが暴力的な方向に向かいやすいという社会学的な調査もあります。ですから、集中したいときは、少し温度を低めに設定してもいいかもしれません。

座りにくいいすや窮屈な衣服なども集中を乱す原因となりやすいので、長時間の作業には向きません。作業をする際は座りやすいいすに負担のかからない姿勢で座り、できるだけ着慣れた服で作業するようにしたいものです。

集中力高める「香り」と「音」

また、“香り”も帯状回の緊張を和らげるのにひと役買ってくれます。

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作業の合間に少し香水を体に振りかけてみたり、ディフューザーでアロマオイルを部屋に充満させたりする。こうすることで、ほどよくリラックスした状態で作業に臨めます。

一説によると、集中力を高めるには柑橘系の香りがよいとされています。ですから、作業中にレモンティーやオレンジジュースを飲んでみるのもいいかもしれません。ただ香りの好みは人それぞれなので、まずは自分が最もリラックスできる香りという基準で選ぶのがいいでしょう。

また、音が聞こえないと作業に支障が出るという場合は、音を遮断するのではなく、なるべく“刺激の少ない音を流す”という方法もあります。例えば波の音や風の音といった“環境音”を流す。

人工的な音ではなく、古来、自然界にある音を流すことで、耳に余計なテンションがかからず、より集中した状態で作業できるはずです。実際に作業効率を上げるために、オフィスのダクトから環境音を流している会社もあるくらいです。

中野 信子 脳科学者

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なかの のぶこ / Nobuko Nakano

医学博士、認知科学者。1975年、東京都生まれ。東京大学工学部卒業。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所にて、博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。現在、東日本国際大学教授。著書に『脳内麻薬』『ヒトは「いじめ」をやめられない』『サイコパス』などがある。テレビ番組のコメンテーターとしても活動中。

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