なぜ東大生の3人に1人以上が男子校出身なのか 2.2%の「超少数派」が最難関大学を寡占

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もちろん最難関大学に多くの合格者を出すことだけが学校の価値ではない。しかしたった2.2%しかない男子校が、少なくとも最難関大学への進学という学力面においては、驚異的な優位性をもっていることは明らかなのだ。

「男女の脳の構造の違い」よりも大きな理由

「なぜ男子校の進学実績は高いのか」については、歴史的必然性と教授法の2つの観点から説明すべきであろう。

歴史的必然性の観点からの説明とはつまり、戦前から男子進学校として高い進学実績をたたき出し人気を集めていた学校がそのまま人気を保ち、男子校であり続けているケースが多いということ。1440年からの歴史を誇る、イギリスの名門イートン校がいまだに男子校であるのと同じ構造だ。

最難関大学合格者ランキング上位には戦後にできた男子校もあるが、そのほとんどは戦後十数年のうちにできている。つまり、親世代がまだ「男子校が当たり前」という戦前の常識を引きずっているころにできた学校だ。

さらに、私学が多い東京都において1960年代後半、教育行政の失策によって都立高校が名実ともに凋落し優秀な生徒が大量に私立中高一貫校に流れたことが、とくに東大合格実績において「私学優位」の印象を世の中に与え、結果として男子校をそのままの形で存続させたのである。

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