大阪で鍛えた「車いすの社長」の堅実なビジネス 障害者から見るユニバーサルデザインの真髄

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障害のある当事者の目線からのユニバーサルデザインをビジネスにするミライロの垣内俊哉社長。自身も車いす生活を続ける(写真:NHK大阪放送局)
開幕まで1年を切った東京オリンピック・パラリンピック。2025年には大阪万博も控える中、製品・環境・建物・空間などをあらゆる人が利用できるように設計する「ユニバーサルデザイン」が注目されている。
一方、商業施設などでは、誰もが利用しやすいトイレや表示板の設置が進められていても、実際には障害者に使いにくいものも多い。そうした中で障害のある当事者がみずからの目線で施設の設計や改良のアドバイスを行い、成長している会社がある。大阪市淀川区に本社を置くミライロだ。社長を務める垣内俊哉氏は、自身も骨が弱く折れやすい病気を持ち、小学5年生から車いす生活を続ける。
NHK大阪放送局が制作する「ルソンの壺」は、9月29日(日)の最新放送回(関西地域で7時45分~8時25分放送)で垣内社長の話を聞いた。ユニバーサルデザインがビジネスとどう結びつくのか。小説家で番組コメンテーターの真山仁氏、司会の渡邊佐和子アナウンサーによる、番組本編に収まりきらなかった部分も含めて垣内社長へのインタビューをお届けする。

障害者が自らコンサルティングする意味

渡邊佐和子(以下、渡邊):ミライロは結婚式場から墓地に至るまで幅広くユニバーサルデザインについてのコンサルティングをされています。障害のある人の目線が会社としての強みになるんでしょうか?

垣内俊哉(以下、垣内):障害者にとって使い勝手が悪いところに気づくのはもちろんですが、「過度にやらない」のも重要な視点です。例えば宿泊施設で法律や条例を守りながらユニバーサルデザインを追求すると、必要以上に手すりなどを張り巡らせてしまい、病室みたいになってしまう。非日常を楽しみに来ているのに病室に帰ってきたという雰囲気になって、結果的に売れない部屋となってしまいます。「そこまでしなくてもいいんですよ」とブレーキをかけることは、コスト削減という意味でも当事者の目が生きてきますね。

渡邊:当事者だからこそわかる微妙なさじ加減が、コンサルの価値につながってくるってことですね。

真山仁(以下、真山):垣内さんが起業されたきっかけを教えてください。

垣内:転機となったのは大学時代のアルバイトです。パソコンを使って、デザイン制作の仕事をするつもりでその仕事に就きましたが、任されたのは事務職ではなく、外回りの営業でした。

真山:意外ですね。「それはできません!」と言わなかったんですか?

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