STAP細胞「女性・30歳」報道は日韓だけ? なぜ年齢と性別が、これほど重視されてしまうのか

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アベノミクスでも注目を浴びる、「女性の活用」。一見、聞こえのいいこの言葉、実は大きな問題をはらんでいるという。本連載では、そんな「男と女」にかかわるさまざまな問題を、異色の男性ジェンダー論研究者が鋭く斬る。
その研究成果は、「若い」「女性」などは関係なく、すばらしいものです。(写真:毎日新聞社/アフロ)

愛らしい若い女性が、世界を驚かせるような大発見をした。いや、わかりますよ、それを「科学面」の記事ではなく、「社会面」みたいな話にしたくなるって。ですから、それだけで「性差別だ!」と目くじらを立てるのもためらわれます。

でも研究者としては、やっぱり「割烹着」の逸話や「壁がピンク」なんてことよりも、研究内容を詳しく知りたいと思ってしまい、新聞やテレビを見ながら、「なんだかなぁ……」と思えてきたのです。どうして研究者の私生活まで暴くような報道になってしまうんでしょう。小保方さん自身が、理化学研究所のウェブサイト上で、プライバシーにかかわる報道の過熱に困惑するコメントを表明されています。

なぜこんなことが起きるのでしょうか? 結論を先取りすれば、この報道の背後には明らかに、日本社会が持つ、年齢と性別に対する偏見があるように思われるのです。

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