お客との取引が続かない会社と続く会社の大差 プロダクトからつながりへと価値を転換せよ
そんな中、企業経営者や事業改革担当者の多くが、「自社は『つながり』を有している」と考えている可能性はあるだろう。しかし、その理由を問うと、「ユーザーとは、インターネットやスマートフォンでつながっているから」というような答えが返ってくるのだという。
だが「つながり」とは、それほど単純なものではなさそうだ。インターネットで“状況的に”つながっているからといって、それは企業とユーザーがつながっていることにはならないわけだ。
その証拠に、ユーザーからのリクエストに対して事後的に応えることはできたとしても、それは事前にユーザーの動きを察知してアクションしているとはいえないはずだからだ。せっかく状況的につながっているのに、事後的にしか対応していない企業は、ユーザーとつながっている企業とはいえないということである。
企業とユーザーとの「つながり」を維持するために必要なのは、「ユーザーが何のために企業からプロダクトを買ったのか」を考えること。ユーザーは、単にモノが欲しかったから買ったわけではない。それは、「売り切りモデル」の時代の発想だ。そうではなくユーザーは、自分の状況を何とかしてほしいと考えていて、その解決を企業に求めたということなのだ。
だからこそ、ユーザーからつながりを求められた企業は、最後までユーザーの「してほしかったこと」と向き合い続ける姿勢を持たなければならないのである。
従来のように購入時点でユーザーから離れてしまうのではなく、先にも触れたとおり、購入後も長きにわたってユーザーに伴走する姿勢こそが「寄り添う」ということであり、その姿勢がユーザーとのつながりに結び付いていくわけである。
つながりの強弱
なお、つながりの強い企業とつながりの弱い企業の特徴は、
② ユーザーへの価値提案
③ ユーザーの分岐視点
④ ユーザーへの対応
⑤ 事業設計の基準
これら5つで明らかになるという。
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