1000億円増資で神戸製鋼は勝ち残れるか

財務体質改善と成長分野への投資という二兎を追う

神戸製鋼の主力生産拠点である加古川製鉄所の高炉

「弁護士から言われているので、増資については一切コメントできない」――。時価総額の2割近く、約1000億円を市場から調達するのに、神戸製鋼所の藤原寛明・副社長はそう繰り返した。

神戸製鋼は2月4日、2013年4~12月期(第3四半期)決算と同時に公募増資と自己株の売り出しを行うと発表した。

ただし、藤原副社長は冒頭のように、公募増資に関するコメントを拒否。報道陣からは「こうした会見の場で役員が発言しないのはおかしい」「既存株主との関係をどう考えるのか」と重ねて質問を受けても、「本件についてはお答えしかねる」と突っぱねた。

2月19日から25日までの間に発行価格を決定し、2月26日から3月4日までに増資を実施する。新たに4.7億株を発行して売り出すほか、自社保有する1億株も売却する。増資後の株式総数は36億株と、現在より最大で約17%増える計算だ。

公募増資や自己株の処分により、調達する金額は最大で1005億円に達する。2016年度末までに860億円を鉄鋼事業の設備投資資金に、132億円をアルミなどの自動車部品関連に、残額を長期借入金の返済に充当する。

大手2社に比べ財務体質は見劣り

新日鉄住金やJFEホールディングスに比べ、神戸製鋼の財務体質が悪い。直近の第3四半期の実績で、自己資本比率は新日鉄住金の36.8%、JFEの39.8%に比べて、神戸製鋼は26.5%にとどまる。

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