営業畑出身の社長が続いてきたドンキにとって、吉田氏は異色の新社長となる。創業者である安田氏を除いて、これまでパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの社長を務めたのは2005~2013年の成沢潤治氏(当時は株式会社ドン・キホーテ)と、2014年からの大原社長(2015年からはCEO兼任)の2人。
両氏はドンキ店長などを経て、営業成績で社内トップを競い合ってきた、文字どおりの「たたき上げ組」だ。仕入れや値付けなどの権限の大部分を店舗に任せる個店主義と、仕事の実績が給与に大きく反映される実力主義が特徴の同社では、営業出身のたたき上げ組が社長となるのが自然な流れだった。
それが今回、なぜ非営業部門出身の吉田氏が選ばれたのか。
「必要なのは経営のプロ人材」
決算説明会では、CEO退任後は公の場へ滅多に出なくなった安田創業会長が、突如ビデオ出演する場面があった。安田創業会長は吉田氏選出の理由について、「(売上高)2兆円規模の会社となり、営業部門出身者の経営だけでは金融機関や政府、総合商社などとの折衝がとても回っていかない」とした。そのうえで、「不可欠なのは経営のプロ人材であり、それは吉田においてほかにない」と、強調した。
ドンキは今年、タイや香港への進出も果たすなど海外展開を加速している。国内外問わず事業拡大が続く中、多方面での調整能力に優れた吉田氏の手腕を生かすというわけだ。
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