ファミマとローソンの株価に大差がつく理由 両社の株価は4カ月で約1.5倍の差になった
6月1日、東京都内でファミリーマートとドン・キホーテによる共同実験店舗がオープンした。正面の看板には、「FamilyMart」の文字の隣に「PRODUCED BY ドン・キホーテ」と記されている。取扱商品数は約5000で、改装前に比べて1.5倍に増加。商品の半数超がドンキの取扱商品で、菓子や酒類の充実が目立つ。大型POP(店内掲示)や吊り下げ陳列など、ドンキ流の売り場作りを取り入れた。
小刻みに株を買い増した伊藤忠
2017年8月末にユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)とドンキホーテホールディングスは業務提携し、同年11月にはドンキHDが総合スーパー(GMS)を展開するユニーの発行済み株式の40%を取得。今年の2月からユニーとドンキのWネーム店舗の運営を始めた。こうした流れの中、コンビニのファミリーマートでもドンキと共同しての取り組みができないかということで、今回の実験店舗が誕生した。
ユニー・ファミリーマートHDがドンキHDと提携したことに対する期待感は株価にも表れている。2017年夏ごろまで1株5000~6000円台で推移していたが、2017年末にかけて8000円近くまで上がった。
そして、年明け以降も株価は上昇し続けた。特に、今年の春以降は再び株価が急騰。背景にあったのは、ユニー・ファミリーマートHDの筆頭株主である伊藤忠商事の動きだ。
ユニー・ファミリーマートHDの大量保有報告書によると、伊藤忠商事は2月に入ってからユニー・ファミリーマートHD株を小刻みに買い増していた。ある国内証券アナリストは「伊藤忠が買い増したことで、いずれTOB(株式公開買い付け)を実施してユニー・ファミリーマートHDを子会社化するかもしれないという思惑が働き、2月下旬~4月にかけて株価が上昇したのでは」と分析する。
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