ファミマとローソンの株価に大差がつく理由 両社の株価は4カ月で約1.5倍の差になった
実際、ユニー・ファミリーマートHDの株の保有比率を41.45%まで高めた伊藤忠商事は、TOBを実施すると4月19日に発表。8月に実施するTOBで出資比率は50.1%に引き上げられ、ユニー・ファミリーマートHDは伊藤忠商事の子会社となる予定だ。
5月下旬に上場来高値を更新
伊藤忠商事が設定したTOB価格は1万1000円。TOB発表時の株価と比べると1割近いプレミアムが乗せられた形だったが、5月22日には1万2440円と上場来高値を記録。足元でも1万1000円を超える水準で推移している。
ここ半年ほどで、ファミリーマートはフィットネスやコインランドリーといった新規事業への参入や、民泊仲介サ―ビスのAirbnbとの提携といった施策を相次いで発表。サークルK・サンクスとのブランド一本化も今年11月には完了する見通しだ。
だが、投資家の期待はこれらの施策よりもTOBの動向にあったようだ。前出の国内証券アナリストは、足元の価格について「伊藤忠がTOB価格を引き上げるのではないかという思惑が一部にあったのだろう。あくまでもテクニカルなもので、業績を評価してのものではない」と指摘する。
ユニー・ファミリーマートHDの株価が急騰した一方、コンビニ店舗数3位のローソンの株価は1株7000円前後で推移しており、横ばい状態が続いている。2月まではユニー・ファミリーマートHDの株価とほぼ同水準だったが、足元では約1.5倍の差がついている。
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