なぜ若者は「河野太郎外相」を高く評価するのか 政治家のSNS活用が人気に影響し始めている

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原田:Twitterはダメだけど、インスタのストーリーズはうまくやってるんだ。すべてのSNSの特性をきちんと理解し、きちんと使い分けられている政治家ってなかなか少なさそうだね。

丸山:動画をたくさん載せてますけど、だったら投稿は写真を交ぜずに動画で統一したほうがいいかなと思いました。あるいは、YouTubeも運用して動画はそっちに持っていくとか。

原田:出た、若者がSNSに対して共有する価値観、しかし、上の世代にはいまいちわかりにくい「統一感」ね。

ツイートがゼロ、長期放置はマイナスイメージ

浅見:加藤勝信総務会長のTwitterアカウントを見たのですが、2018年11月に登録したっきり、ツイートが0でした。プロフィール欄にはFacebookのURLの記載がありますが、偽アカウントなのではないかと思ってしまいます。

富山:公式マークもついてませんね。偽アカ(第三者による偽のアカウント)だとして、長期間放置しておくのはどうなんでしょうね……。

松崎:自己紹介くらいしてもいいのかもしれません。Facebookは頻繁に投稿がされているので、Facebookの要約版、かつ少しくだけた感じでツイートするとか。

原田:何もしていないアカウントがあるだけで、これだけ言われちゃうんだ。

浅見:茂木敏充経済財政政策担当大臣のTwitterはリツイートが少なくていいと思います。一方で、ツイート数自体が少ないですね。4月は5回、5月は1回しかツイートしていない。私がもしフォローしていて投稿が少ないと感じたら、フォローを外すと思います。

原田:リツイートが少ないのはいいことだけど、ツイート数自体が少ないのはだめなんだね。では、適正なつぶやき回数って、Twitterとインスタ、それぞれ1日にどれくらいだろう?

松崎:私はtwitterは1日に1〜2投稿、インスタは1投稿、最低でもストーリー1投稿が適切だと思います。

若い人たちはtwitterを主に情報収集用として使っています。フィード欄に同じアカウントのツイートばかり表示されてしまうと、他のアカウントのツイートが埋もれてしまうため、フォローを外してしまうことが多々あります。

Instgramは、高いクオリティの画像を載せ、またキャプチャ欄も工夫しなければいけないため、ツイッターに比べて工数がかなりかかります。「稼働してるよ」ということをアピールできればいいと思うので、フィード投稿が難しい場合はストーリー投稿をすればいいかと思います。

浅見:私はTwitterは1日に1〜3投稿、インスタは1日に1投稿くらいが適切かと。

インスタは画像が必ずあり、書くことができる字数も多いので、情報を読みとるのに時間がかかります。ですので、1日2投稿あるとしつこいと感じます。

富山:僕はTwitterもInstgramも、活動報告であるなら1日1投稿でいいと思います。

あと、リプライをした人に対する返信コメントですが、しなくてもいいですけど、せめて「いいね」をするだけでも、意見を聞いてくれているんだと感じてもらえるんじゃないでしょうか。

原田:若者たちの口から再三「見られている感」が出てくるね。議員にリプしてくる人の意見に賛同できたら、「いいね」を押してあげるだけで、リプしてきた人の承認欲求は満たせる、と。でもね、「私のにはしなかった、不公平だ」って言われるリスクを避けているんじゃないかな。

富山:「いいね」をしてあげるだけで、若者は意見を聞いてくれたと感じると思います。それに、議員に「いいね」をしてもらったからといって自分の意見に賛同してくれたという受け取り方はしないと思います。

浅見:加藤さんも茂木さんも、Facebookはこまめに投稿していて、主に仕事に関する写真がたくさん載っていました。だからFacebookと同じ写真・文でもよいので、ハッシュタグを駆使してインスタに投稿すれば、インスタを利用している若者の認知度が少しは上がるかもしれません。

原田:人口も多いし、中高年への対策はしてきたんだろうね。しかし、インスタ世代が30代に突入してきた今、本気で多くの政治家がTwitterやインスタで情報発信すべきか、ではそれぞれ何を発信していくべきかも含めて、本気でSNSと対峙しなくてはいけない時代になってきていると感じますね。

(次回に続く)

(構成:稲田豊史)

原田 曜平 マーケティングアナリスト

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はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶応義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』などがある。YouTubeはこちら

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