「自分はダメ親」と悩む人を変える"魔法の言葉" 子どものためにも、自己肯定感を上げよう

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お茶を出すだけの仕事というのは、実際にはないかもしれません。この内容は、一見多くの人がつまらないと考えがちな作業が、考え方一つで楽しさに変わる例として挙げているのですが、このように、楽しさを作り出すことはいかようにでも、誰でもできるのです。

◆「面白いね〜」 

この言葉はとくに嫌なこと、マイナスなことがあったときに使うと有効です。マイナスなことといってもさまざまで、人の不幸な出来事を「面白いね〜」などとは言いませんね。

例えばこういう使い方をします。子どもが勉強したくなさそうなときに、「どんなこと勉強しているの?」と声をかけ、内容を読んで、「なるほどね〜面白いね〜これ」とか「うゎ〜、面白そうね」といった感じで言っていくのです。このように軽い感じで使っていきます。「難しいことやってるね」とか「うゎ、こんなのつらい……」などと言うのとは大分ムードが変わりますね。

また、自分にとって面白くないことがあったときにも使います。例えば、街で不快な発言をしている人を見かけたときに「何?あの人、不快だわ」と言うのではなく、「面白い〜、あんなことで文句言っている人がいるんだね〜」と言ってしまうんです。これでまったく真逆の心の状態が作られます。

「楽しむ」という世界へ、自分を持っていく

◆「ワクワクするね〜」

そして、最後の言葉が「ワクワクするね〜」です。筆者は、昨今さらによく聞くようになったと感じます。言葉の響きがどこか、かわいらしいというか愛らしいということもあって、男性よりも女性のほうが多く使っているようです。

例えば、次のような使い方をします。子どもが運動会が好きではなく、「やりたくない」と言ったとします。そのときに「なぜなの?」と問い詰めるのではなく、「ママは運動会楽しみだわ。何かワクワクするよね〜」と言ってしまうのです(もちろん子どもが深刻な状況にありそうなときは使いません)。

また、自分のことであれば、連休明けの月曜の朝、仕事に向かうときに、うんざりした雰囲気を作るのではなく、「今週何があるかワクワクするね〜」と言ってしまうのです。普段からよくマイナス発言をしている人は、そのような言葉を一旦やめてみて、あえて「ワクワク」というキーワードを使ってみるといいでしょう。

以上の3つの言葉を使っていると、親自身の気持ちが次第に変わっていきます。今の自分を肯定できないのであれば、別の概念である「楽しむ」という世界へ、自分を持っていくのです。すると、物事をプラス方向から見るようになったり、目の前のイライラさせられるような現象の見え方も変わり始めます。自分にダメ出ししていたことが、笑って済ませられるようになるかもしれません。

これらの言葉は、これまで筆者の周囲の多くの親御さんが実践し、効果がかなりあった実践的やり方です。ぜひ1週間だけでも、意識して使ってみてください。何かが変わっていくことでしょう。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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