「きみ波」を青春アニメの王道にあえてした理由

世界的アニメーターがデートムービーに挑戦

6月21日から公開中の映画『きみと、波にのれたら』。キラキラ映画は、実写には多いがアニメ映画では、まだまだ開拓の余地がある ©2019「きみと、波にのれたら」製作委員会
アヌシー国際アニメーション映画祭・クリスタル賞(グランプリ)を受賞した『夜明け告げるルーのうた』や、日本アカデミー賞最優秀アニメーション賞を獲得した『夜は短し歩けよ乙女』など数々の話題作を世に送り出し、疾走感と躍動感あふれる自由な映像表現で、日本のみならず世界を魅了してきたのが湯浅政明監督だ。
そんな湯浅監督待望の最新作『きみと、波にのれたら』は、海辺の街を舞台にした、消防士の青年・港(みなと)とサーファーの大学生・ひな子との、運命的な恋を描くラブストーリーだ。”湯浅印”とも言うべき映像世界は残しつつも、幅広い層に訴求するような物語世界は、湯浅監督の“勝負作”としてヒットが期待されている。そこで今回は、本作を作りあげた湯浅監督に本作に込めた思い、製作の裏側について話を聞いた。

思い切って大きく舵を切った

この連載の過去記事はこちら

――今回は、全国約300スクリーンという大規模公開となりました。湯浅監督にとっての勝負作という感じがしているのですが。

自分としてはとくに変わったところがなく、いつもどおりです(笑)。普段から広く見てもらいたいなという気持ちはあったのですが、大きく舵を切っている感じはあります。

前作の『夜明け告げるルーのうた』で、ここ10年間で考えてきたことを形で示すことができました。ただ、反応や手応えを考えると、少し思い切りが悪かったかなと。だからこそ、今回の作品では思い切ってやってみようと取り組んできました。

次ページ製作サイドの期待感は?
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナショックの大波紋
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 財新
  • 山本シンヤが迫るクルマ開発者の本音
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
激震! コロナ危機<br>総力特集 土壇場の世界経済

欧米での爆発的な感染拡大により、リーマンショック以上の経済悪化が濃厚です。「自宅待機令」下の米国現地ルポに各国の政策対応、トヨタも国内工場停止に至った自動車産業、ほぼ半値へと急下降したREIT市場など徹底取材。