「仕事と結婚と育児」どれを諦めればいいのか 寿退社が不文律の会社で「予定外の妊娠」

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日本社会のモラハラは、子どもを産み、家族と共に育てたいという「当たり前の望み」さえ遮ってしまいます(写真:Graphs/PIXTA)

※ミセス・パンプキンへの人生相談および、家族関係や親子問題のお悩み相談は専用メール専用サイトで受け付けています。質問は400字以内でお願いします。回答は著者の新著『あらゆる悩み・不満・ストレスが消える!最強の人生相談〈家族・結婚・夫婦編〉―ビジネスの成功にも共通する 人間関係、深すぎる40の教訓』の相談と内容が被らないものを優先し、本連載で掲載します。

仕事と結婚と子育てについて、何を選び何を諦めるべきか、毎日混乱の中にいます。
私は30代後半でこの度、遠距離恋愛をしている彼との間に子どもを授かりました。結婚願望はありましたが、その相手が彼なのかどうかは決めきれておらず、この妊娠は予定外でした。
私と彼は同じ会社の別支店に勤めています。わが社には社内結婚をした場合女性は退職するという暗黙の了解事項があり、私はそれを無視して働き続けるのは不可能な役職についています。
私はせっかくの機会なので子どもは産みたいと思っています。しかし仕事にも愛着を持っており、年上の彼の退職後の安定した収入源としても、会社は辞めたくはありません。
それで今の私の悩みは、入籍しなければ会社は続けられますので、彼とは入籍せず、認知のみで子どもを産み育てることについてです。
胎児認知をするので、子どもの父親欄には非嫡出子としてですが、彼の名前が入ります。彼の退職後に入籍し、そのとき、子どもの名字が変更になるので、子どもの戸籍を複雑にする後ろめたさもあります。それまでは彼と子どもが一緒に暮らせないという悩みもあります。
すべてを同時にかなえたいけれどもそれは不可能という中で、とても悩んでいます。
坂上(仮名)

時代遅れな会社に驚きを隠せない

仕事と出産・育児を諦めず、結婚して家族一緒に暮らしたいという「普通の望み」を先延ばしにするご計画に傾きつつ、悩んでおられるのですね。このような当たり前の望みが当たり前でない社会と会社への憤りを感じつつも、私はあなたの選択を応援したいと思います。

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働き方改革やワークライフバランスへの取り組みが時代の要請でもある昨今に、寿退社が暗黙の了解など、信じられない会社です。

本来ならば会社の寿退社前提体制を告発して、この“不合理で時代遅れの暗黙の合意“を変えるべきですが、その議論を望まれてご相談されたのではないと思いますので、ここではそれには触れません。本コラムでは、あなたの選択を応援し、不当な”うしろめたさ“を解消する一助になれればと思って執筆します。

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