子育てに必須「知育アプリ」に訪れている変革

アプリ開発者が「WWDC」参加を通して得たもの

WWDC19で公開されたiOS 13では、AR機能の強化や音声アシスタント活用など、数々の機能が発表され、App Storeにおける開発者の活躍にも期待が集まる(筆者撮影)

6月3~7日の5日間にわたり開催されたアップルの世界開発者会議は、iPad向けの新OS、プロ向けに最高峰の性能を発揮するMac Pro、競合がいない品質と価格の安さを打ち出したPro Display XDRなどのニュースを残して閉幕した。

しかしアプリ開発者の1年は、このWWDCから始まる。毎年、秋に配信される最新OS向けにアプリを開発する競争が始まるのだ。新しい技術を活用してアイデアを具現化する開発者もあれば、既存のアプリに新たな価値を付加しようとする開発者もいる。

昨今、抽選が当たらなければ参加できないWWDCの価値を存分に生かしている日本のデベロッパーも少なくない。今回はそんな開発企業の1つ、スマートエデュケーションでプロデューサーを務める石田達也氏に話を聞いた。

「iPhoneで子守り」を定着させた

スマートエデュケーションは、サイバーエージェントの子会社出身の4人が立ち上げた、教育アプリ企業だ。そもそもは大人向けの英語教育も見据えていたが、最初にリリースしたアプリは子ども向けの楽器遊びを実現する「おやこでリズム」などのヒットで、知育アプリにシフトした。

2011年の創業から2年間で500万ダウンロードを記録する爆発的なヒットで、「知育アプリ」というカテゴリーと、子どもの親に対して「iPhone・iPadで子守り」という子育てのシーンを確立した。街中で子どもにiPhoneを見せている様子を冷ややかに見つめる世代もいまだにいるが、実際の子育て世代からすれば、神のような存在ともいえる。

App Storeのスマートエデュケーションのアプリ群(画像:App Storeより)

確かにデジタルに触れさせない子育て、という理想もわかる。テクノロジーのメッカとも言えるシリコンバレーの親たちが率先して、できるだけデジタルを遠ざけながらの子育てに大金をつぎ込んでいる。テクノロジーは必要になったときに最新のものを学ぶのが最も効率的だからだ。

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