最多は55~59歳、年9.9万人離職する介護の実態 「介護と仕事」の両立なんとも厳しい現実
介護のための制度や施策の利用状況をたずねたところ、働き方変更者と介護専念者で大きな違いがみられました。ここで、「働き方変更者」とは、介護を始める前と同じ勤務先で、例えばフルタイムからパートなどのように働き方を変更した人をいいます。
働き方変更者と介護専念者と比較すると、働き方変更者は同じ勤務先で仕事を継続するために、さまざまな制度を利用しているようです。「1日単位の有給休暇」「半日や時間単位の有給休暇」などの一般的な休暇だけでなく、「介護休暇制度」や「労働時間や日数の短縮制度」などを利用した人も1割強~2割強となっています。
また「上司や同僚など職場の介護に対する理解・支援」を得られた人も、約3割に達しています。働き方変更者の職場は、こうした制度を使いやすい環境にあったと思われます。
職場の制度・施策を利用しなかった人も…
一方、介護専念者では介護離職する以前に、職場の制度・施策について利用したものはとくになかった人が、3分の2近くに達しています。「1日単位の有給休暇」「半日や時間単位の有給休暇」を除いては、利用率が10%に達したものはありませんでした。
介護離職を防ぐためには、会社は利用しやすい制度・施策を整えて、さらに、それらを活用するよう、従業員に周知徹底していく必要があるようです。
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