東京ガスが誇る世界最大のLNGタンク 東京湾岸には大きな魔法瓶が埋まっている!

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この看板の説明はわかりやすい

東京ガスが現在所有する最大のLNGタンカー(17万7000立方メートル)から、LNGをタンクへ移すのには、前後の作業も含め、約3日間かかる。

といったことを、堤さんは整然と教えてくれた。

ああっ、失敗した。せっかくなら、タンカーが横付けしているときに来たかった。残念無念。

増設進む東京ガスの工場

東京ガスは現在、3つのLNG(液化天然ガス)工場を持っている。ここ扇島は、根岸(1969年運転開始)、袖ヶ浦(1973年運転開始)に次いで3箇所目で、1998年に運転を開始した。今では、東京ガスが供給する都市ガスの約2割を、扇島が担っている。

遠路はるばる運ばれてきたLNGを溜め、都市ガスとして首都圏に送り出すのが、東京ガスのLNG工場の役割なのだ。首都圏をくまなく走る導管網をつなぎ合わせると、それは地球1週分よりも長くなる。

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こちらがメンブレン。厚さは2ミリある(田口さんのお顔を載せたかったのですが、手元しか撮影していませんでした)。

「ほらほらほらっ、メンブレン、メーカーによって形が違うでしょう?」

LNGPARKへ戻った我々に、全身でメンブレンへの注目を促す男性がいる。声の主はもちろん、田口さんだ。タンク内に貼るメンブレンには、温度の変化に合わせて伸縮するように、シワがよっている。このシワの形状が、JFEやIHI、川崎重工、三菱重工と、メーカーによって異なっているのは確かに興味深い。なお、扇島4号タンクはIHIが担当しているので、メンブレンもIHIのものが使われている。

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