東京ガスが誇る世界最大のLNGタンク 東京湾岸には大きな魔法瓶が埋まっている!

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離れた場所から4号タンクを見ると、こんな感じ

タンクの内壁や底、天井は、気密保持のため、ステンレス製のメンブレン(膜)が張り巡らされている。すでに稼働しているので、タンクの中を見学とはいかない。

タンクの内部は、LNGの沸点である氷点下162℃前後になるように制御されている。

低い温度ではあるが、沸点なのだから水で言えば100℃に相当する。鍋に水を張ってふたをし、沸騰させるシーンを想像する。どうしてもふたががたがた言って水蒸気があふれ出てくるのだが、ここではどうなっているのか。

氷点下162℃のガス

「タンク内は氷点下162℃で、外気温が20℃とすると、温度差は180℃近いですよね。水で例えれば、気温280℃の環境で、水をクツクツと沸騰させて続けているようなものです」

決してグラグラ煮立っているわけではない。タンクは、超高温の室内でお湯の温度を100℃に保ち続ける、高性能魔法瓶のようなものということだ。

タンクの近くを歩いてみると、埋められているのはタンクだけではないことに気がつく。無数の管が、ボクの足元よりも下に組まれている。

LNGは、アラスカ・ブルネイ・マレーシア・インドネシア・サハリン・カタールなどからタンカーで輸入されている。採掘された状態では気体だが、運搬効率を考慮して、氷点下162℃まで冷やされ、LGNとなって運ばれる。氷点下162℃は、天然ガスすなわちNGが、LNGになる沸点だ。気体が液体になることで、体積は600分の1に収縮する。一升瓶1本分の気体が、液体となってエスプレッソ1杯分にまで縮む。

船で運ばれたLNGを陸地のタンクに入れるにはいくつか方法があるのだが、ここではシーバース(桟橋)形式をとっている。このシーバースは、グーグルアースでも見られます。

LNGは、扇島沖500メートルの所にある桟橋から、地下に設置されたシールドトンネル内の管を通ってタンクに送られる。そう、タンクだけでなく、管も地下に設置されている。

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海底の配管はこのようになっている

桟橋から陸地への管は、ズドンとタンクへ直行していない。LNGの温度変化に対応できるよう、くねくねと配管されている。中を冷たい液体が通るとパイプは収縮し、直管では破断の可能性が生まれる。なので、その収縮を吸収できるように曲がっているのだ。

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