実家の片づけをGW10連休に進めるための秘策 「親に話しかける言葉」を丁寧に選ぼう

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(『週刊東洋経済』4月27日・5月4日合併号)

親が消極的なときは片づけという言葉を使わず、「整理しよう」「掃除しよう」と切り出すのも手だ。「家の掃除をしたら、すごくきれいになった」と自分の体験を伝えると、親も話に乗ってきやすい。

掃除を始める場所としてお勧めなのが洗面所だ。洗濯や手洗いなどで使用頻度が高く、モノが散乱しがち。だが、小スペースで作業時間がそれほどかからないことから、片づける側が気軽に手をつけられる。ストックしてあるシャンプーや歯ブラシなどの消耗品は、人によって好みが違う衣類や靴などに比べて、捨てる判断がしやすいのも利点だ。

さらに、きれいになったことが見た目にわかりやすく、使いやすさを実感しやすい場所であるため、親にも「ほかの部屋も片づけてみよう」という気持ちを起こさせやすい。

何をしまっていたのか忘れているケースも

進め方のポイントは、収納してあるモノをすべて取り出し、可視化することだ。洗面所であれば、洗面台の下の開き戸や引き出し、壁面の棚に収納してあるモノなどをすべて取り出して分類する。親は何をしまっていたのか、忘れているケースが多い。そのため全部取り出すと、必要ないモノの判断がしやすくなる。

片づけを進める中でもう1つ重要なのは、親を焦らせないことだ。

「心の中で捨てたいと思っても、顔や口に出しては絶対にダメ。作業で疲れてくると『何でこんなモノを持っているの?』と言いたくなるが、そのときは中断したほうがいい」(安東氏)。

実家の片づけを進めると、親がより快適に過ごせるだけでなく、亡くなった後の遺品整理がスムーズにいく。親が元気なうちに、しっかり寄り添いながら進めてみよう。

『週刊東洋経済』4月27日・5月4日合併号(4月22日発売)の特集は、「実家の片づけ 激変する相続 死後の手続き」です。
村田 くみ ジャーナリスト

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むらた くみ / Kumi Murata

1995年、毎日新聞社入社。「サンデー毎日」編集部を経てフリー。2008年より母親の介護をしながら、ライター、ファイナンシャル・プランナーとして多くの週刊誌などで執筆。おもに経済、社会保障、マネー関連の記事を担当。2016年1月、一般社団法人介護離職防止対策促進機構のアドバイザーに就任。おもな著書に『おひとりさま介護』(河出書房新社)、『介護破産』(KADOKAWA)など。

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