こんまりの片づけ番組が日本発ではない理由 ネットフリックスに学ばねば取り残される
今月、インターネットの有料動画配信サービス、Netflix(ネットフリックス)で配信が始まったオリジナル番組「KonMari〜人生がときめく片づけの魔法~」全8本を一気に見た。
“こんまり”の愛称で知られる片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんが『人生がときめく片づけの魔法』(サンマーク出版)を執筆したのが2010年12月。日本のみならず、世界中で大ヒット。世界40カ国以上で翻訳され、累計1000万部以上売れているという。
彼女の海外進出の様子は昨年、TBSテレビ系の「情熱大陸」(制作:毎日放送=MBS)でも伝えられたことがあるが、まさかアメリカを本拠地とするネットフリックスの制作するドキュメンタリー番組になるとはびっくりだ。大リーガーや芸能人以外でもアメリカで活躍できることを実感した人も多いことだろう。
会員数1億3000万人を超えるネットフリックスのユーザーネットワークで視聴されるので、世界中で相当数の人が目にする可能性がある。すでに英語圏のメディアでは、この話題が相当取り上げられていて、世界的に注目が集まっている。
ネットフリックスを契約している人の中で、「KonMari〜人生がときめく片づけの魔法~」をすでにご覧になった人もいるだろう。この番組の内容や演出は特別斬新ではない。近藤麻理恵さんが通訳の女性と2人で、片づけに悩んでいる人のご自宅に伺って、夫婦や家族の問題点を導き出し、「ときめくものだけを家に残す」という習慣を伝えるというものだ。至って単純な展開だが、その中で、その家庭にあるいろいろな問題点が浮き彫りになり、出演者がそれと向かい合う姿には心を打たれる。
日本のゴールデン番組よりもずっと安価に制作できそう
片づけは国境を超えるというか、世界共通のテーマなのだと実感させられる。アメリカに限らず、ネットフリックスが視聴できる190カ国以上(2017年12月時点)で共感を生むことだろう。
一方、有名タレントやセレブリティーが出演しているわけではないので、ドラマなどに比べたら低予算番組だと思われる。近藤さんのフィーがわからないが、日本地上波のゴールデン番組よりもずっと安価に制作できそうだ。
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