「治療の医者任せはダメ」と医者が力説する理由

病気になったら「正式な病名」の把握が大事だ

大きい病気になったとき、どのようなことに注意して病気療養すればいいのでしょうか(写真:Ivan-balvan/iStock)

進行性で治療の難しいがんや難病、日常生活に障害をもたらす病気やケガなど、重い病気になったとき、患者さん本人もその家族もどうしてよいかわからずに慌てふためき途方に暮れてしまったり、うつ状態になったりすることもある。

インターネットの普及した今日では、病気になったときの対処法も大きく変化している。大病になったとき、どのようなことに注意して、病気療養をすればよいかについて考えてみたい。

病名と状態を専門用語でも聞いておく

外来での検査が一通り終わり、治療を開始する前には医師から診断と治療の説明がされる。そんな時には、その病名と進行度について専門用語でも聞いておくことをおすすめしたい。

最近は、医師の側も患者さんにわかる言葉で伝えなくてはいけないという意識が生まれ、誰にでもわかるような素人言葉で説明しようとすることがある。だが、そんな時にこそ、専門用語でも聞いておくことが重要となる。

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例えば、先日、萩原健一さんはGIST(消化管間質腫瘍)という病気で亡くなられた。GISTは医学の世界では話題になっていても、一般の人の耳には届きにくい珍しい病名だ。こんな病気が見つかったときに、「胃癌ではないけれども、胃にできた間質の腫瘍でがんの性質を持つ」などと説明されても、実態はよくわからない。

「癌じゃないんだ」と安心したり、「がんのような性質を持つ」と言われて心配したり、まるで、禅問答のように聞こえるだろう。

そもそも、話し言葉では、「癌」と「がん」の区別もつかない。通常、癌は表面の細胞にできた悪性腫瘍を指し、がんは悪性腫瘍全体を指すのだが、忙しい外来ではそんな説明をしている時間もなく省略されてしまうだろう。

自宅に帰って、家族に、どんな病気だったのと聞かれて、「胃癌ではないけれど、がんのような腫瘍だそうだ」と説明しても、まるで伝言ゲームをしているようで、その意味する内容はますますわからなくなる。

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