がんで闘病中のフリーアナウンサー、小林麻央さんは、病気を公表してブログを始められてから、より前向きに生きようとしておられるように見えます。1月29日に更新された、自身が退院したことを報告したブログでも、以下のように記しています。
底まで行って、考え、
弱気になりました。暗くなりました。
ブログを書くことで
奮い立っていました。
と記しています。ブログを通じて「わたしは多くの人とつながっている。同じ病気を抱えている人にも役立っている」という気持ちになったことが、病気に立ち向かう力となっているのではないでしょうか。
「病気でも社会とつながっている」という意識が大切
私は、10年ほど前から患者会に積極的に参加し交流を持ってきた中で、自ら患者でありながら、会の世話をする人たちの多くが、明るく快活で、元気に満ちあふれていることに驚かされてきました。
「病気をもっていても、こんなに元気な人がいる。元気の反対が病気ではない」と気づかされたのです。しかし、「なぜ、この人はこんなに元気なんだろう」と不思議に感じてきました。
元気だから患者会の世話をできているのだろうか、あるいは世話をしているから元気になられたのだろうかなどと考えてきました。どうやら、そのどちらもが、イエスと言えそうです。
本人も周囲の人も「患者は病気をもった弱い存在であり、周りの人が面倒をみてあげなくてはならない」「病人は周りに迷惑をかけるばかりだ」と考えているようでは、患者はしだいに生きる場所と意味を失ってしまいます。しかし、「病人であっても社会とつながっている。患者には患者としてできること、やるべきことがある」と考えられるようになれば、患者も生きる希望を見いだすことができるのです。
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