「1日10時間勉強してもダメな子」の本質的理由 ひたすら「書いて覚える」の危険なワナ

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定期試験において「勉強のやり方が間違っている」ということを、もっと別の言葉で表現すれば、次のようになります。

「勉強しても、覚えられていない」

定期試験は暗記によって取れる点数も多いことを考えると、つまり「(覚えるべきことを)覚えられていないから、点が取れない」のです。

「単なる知識や情報を暗記して意味があるの?」「詰め込み教育はよくない」という考え方も聞こえてきますが、それは今は横に置いておきます。現実問題、目の前のテストに対して勉強をしなければならず、そして可能なら、やったことが成果として出たほうが望ましいことは間違いありませんから。現在の教育システムの中では、知識のインプットはまだまだ必要です。

間違った勉強法、効果がない勉強法とは

そこで、よくある間違った勉強法、やっている割に効果がない勉強法にはどんなものがあるのか。次にいくつか挙げてみましたので、ご覧ください。

1. テストに出ない問題集をやっている → 試験に出る問題集(学校で使用)を勉強しなければ点につながるわけがないのに、意外とこのパターンは多い
2. 問題集を1回しかやっていない → 問題集の1回転目は「できる問題とできない問題の仕分け作業」なので、1回やっただけでは記憶はされていない
3. 新出単語(英語)や新出漢字(国語)を覚えることから試験勉強を始める → 脳は新しい情報を受け入れにくく、音読や問題集を行った後の入力であれば何度も見ているため、試験勉強の最終段階で行うと記憶しやすい
4. 問題集をたくさんやろうとする → 1冊を繰り返すほうが本当は効果的(定着させ記憶させるには、同じことを繰り返すほうが効果的)
5. いきなり覚えようとする → 覚える前に必要な手順がある(例えば、歴史で用語や年号を覚えようとする前に、「教科書の読み込み → ノートまとめ」という「全体像把握 → 構造化」という段階が必要など)

こういった一見、多くの大人が知っていて、明らかに間違っているとわかるようなやり方を、子どもたちは平気でやってしまっていることがあります。

さらに驚くべきこともあります。それは、次の3つの「つもり」をやってしまっているということです。いずれも完全に間違いとはいえませんが、非常に非効率です。

1.   見て覚えたつもり
2.   読んで覚えたつもり
3.   書いて覚えたつもり
 *上記いずれも一部の天才を除く

これらを覚えるための手段だと思っている人は、非常に苦労することが多いです。なかなか覚えられず、さらにかけた時間の割にリターン(=テストの点という結果)が少ないからです。

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