平成のカフェ「コンビニが2割」に台頭した事情 喫茶店減ったのにコーヒー好きが増えた時代
店舗数が半減したのに、市場規模が拡大したのは、後述するコンビニをはじめ、カラオケ店や自販機など「コーヒーを飲む場所」が増えたためだ。平成年間で「コーヒー輸入量(生豆換算)」は約1.4倍に拡大した。全体的には他業界からの参入もあり、活性化した業界だったといえよう。
3強のうち、「スタバ」と「コメダ」が伸長
個人店を中心に店舗数が減るなか、大手チェーン店は拡大した。日本国内で「カフェチェーン店」を多い順に並べると、上位3社はこうなる。
(2) 「ドトールコーヒーショップ」 1114店 (2019年1月現在)
(3) 「コメダ珈琲店」 812店 (2018年8月現在)
先ほどの全体数字(内訳は公表されていないが3大チェーンを含むと仮定)と比較してみよう。調査時期が異なるのを承知で計算すると、約6万7200店のうち、約3340店が「スタバ」「ドドール」「コメダ」になる。「20店に1店が3強の店」という計算だ。
特に、平成後期に拡大したのがスタバとコメダだ。スタバが店舗数500店を達成したのは2003(平成15)年11月。ドトールは翌2004年、早くも国内1000店を達成した。
コメダの店舗数は記録が少ないが、筆者が最初に取材を始めた時期は319店(2008年5月末現在)で、前年の2007(平成19)年に「東京23区内に初出店」した段階だった。
好みはあるが、スタバは「シアトル系カフェ」、コメダは「昭和型喫茶店」の代表格として店舗数を拡大させたのだ。一方、ドトールは別業態の「星乃珈琲店」が約240店に成長するなど、業態を広げて展開している。
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