加えて言えば、その店舗で使えるうちで、いちばんオトクそうな支払いツールを選ばなくてはならない。すでにキャッシュレスで支払っている皆さんのように、「Suicaなら全部払えていいじゃないか」とか、「なんでも高還元率カードで払うのがベスト」というわけにはいかないのだ。
例えば、クレジットカードは、1%以上ならまあまあ高めの還元率だといわれる。しかし、たとえ1%以下であっても、自分がいつも利用するデパートや駅ビル、スーパーのカードのほうがメリットがある場合が多い。割引の対象になったり、貯まったポイントがそのままレジで使えたり、利用額に応じてボーナスポイントがあったりと、お得意様に優しいからだ。いくら高還元率のカードでも、付与されたポイントが自分の生活圏で使いにくければ、節約にはストレートには役立たない。
そのため普段、食料品を買っているスーパーでは、そのグループが発行するクレジットカードで払うことにした。貯まったポイントは、そのスーパーで現金代わりに使えるので、最も節約になるからだ。
別の店では電子マネーが使えるとの表示があったため、楽天Edyで払うことにする。Edyは200円の支払いにつき楽天スーパーポイントが1ポイント貯まるスタンダードなものだ。ちなみに、貯まった楽天スーパーポイントは再びEdyにチャージして使うこともできる。
ほかにも、時々利用するイオン系のスーパーがあった。イオンでは電子マネーWAONの支払いがメジャーだが、筆者は保有していないため迷ったが、よくよく確認するとクイックペイが使えるとある。
クイックペイは電子マネーの一種で、クレジットカードにひもづけておくとそこから代金が決済される。スマホならアップルペイやグーグルペイにクレカを登録しておき、「クイックペイで支払います」と告げれば利用できる。後からわかったが、この「クイックペイで」はかなり汎用性があった。電子マネーが使えるとの表示のある店なら、大体対応していることがわかったのも収穫だった。
なお、イトーヨーカドーでは、やっぱりnanacoが便利かなあと思い、それを使うことにした(後にクイックペイで払えることもわかった)。
食品を買うスーパーだけでも、クレカ、楽天Edy、クイックペイ(モバイル決済)、nanacoの4つのツールを使い分けなくてはいけない。キャッシュレス生活への道のりはスタートから準備の手間がかかる。
コード決済アプリの思わぬ落とし穴
最近大流行りのコード決済アプリ、つまりバーコードやQRコードを読み取る形での決済も、もちろん使う。よく買い物するドラッグストアでは、楽天ペイ、d払い、LINE Payの3種類が使える。うち、LINE Payはコード払いに対し還元率に3%上乗せしていたり、キャンペーンで20%還元を実施していたりとサービス満点だったので、ドラッグストアではLINE Payで払うことにした。
この鳴り物入りのコード決済、これで支払おうとすると実際にはめちゃくちゃやることが多い。節約派なら当然のように、店独自のポイントカードも使うだろう。筆者が買い物したのはツルハドラッグだが、会計時にツルハ会員のポイントカードを出し、さらにダブルで貯まる楽天ポイントカードを出し、そのうえでスマホのロックを解除し、アプリを立ち上げ暗証番号を入力し、バーコードを表示してレジで読み取ってもらう――と、両手だけでは追いつかない。
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