1カ月検証!キャッシュレス決済はトクなのか クイックペイやLINE Payをフル活用の結果…

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こうして、kyash+クレカをひもづけたクイックペイで、できるところでガンガン支払ってみた。レジで決済データ待ちの間しばらく間があくのはどこでも同じだが、それでもスピーディなほうだと思う。

で、どのくらいオトクになったかといえば…

こうして1月の半ばからひと月の間、できる限りのキャッシュレス生活を送ってみた。各ポイント還元の結果もだいたい出そろい、どのくらいの付与になったかを発表したい。

ちなみに、キャッシュレス決済で使った総額は約5万5000円。対して、付与されたポイントは以下の通り(ポイントが確定されてないものもあり、概算含む)。

・スーパー提携クレジットカードで146ポイント(1ポイント1円で会計に使える)
・クイックペイ経由のクレジットカードで220ポイント(共通ポイントに交換して、1ポイント1円相当で使える)
・楽天Edyで32ポイント(1ポイント1円で、Edyにチャージして使える)
・nanacoで23ポイント(1ポイント1円で、nanacoにチャージして使える)
・LINE Pay104ポイント(1ポイント1円で、LINE Payで使える)
・Kyashで256ポイント(1ポイント1円で、Kyash残高にキャッシュバックされる)

とまあ、無理やり合計すれば781ポイントだが、使った決済ツールもいろいろなため還元されたポイントも見事に細かい(これらの還元されたポイントは、わざわざ交換しない限り同じ決済ツールで使用することになる)。

とはいえ、現状では仕方がない。利用する店ごとに使える決済手段は違うし、「ここではどの決済方法がいちばんオトクなのか?」と考えてしまうと、使うツールもその都度変わる。たとえ、1つに絞っても、別の決済ツールで高還元率キャンペーンが展開されれば迷わされるのが人情だ。

ポイント還元率にも落とし穴がある。たとえ率が高くても、払った金額が小さければ還元されるポイントも小さい。ドラッグストアで1000円程度の買い物をして、還元されるのは3.5%なら35円。つまりは、たくさんお金を使うタイプの人ほどメリットがあるが、節約派にとっては手にできるオトク度は小ぢんまりとしたものなのだ。

消費増税になる10月以降は、短期的かもしれないがポイント還元での大盤振る舞いも予想され、今の計算よりはオトク度は少し増えるかもしれない。しかし、目先の還元率に目を奪われ、決済ツールをバラけさせてしまうと、今回の検証と結局同じになってしまう。決済ツールをなるべくまとめることがオトクへの道だろう。

なんでも航空券のマイルにしてしまう、マイル教の人がうらやましい。マイルだけが目的で、目移りせず一途に修行に励めるのだから。いったん帰依したら、そのトクの神を信じ抜くことができる人が、キャッシュレス社会を生き残っていけるような気がした。

松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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