「ファスナー開いてるよ」と女性に言える上司力 シェリル・サンドバーグが私を変えた2分間

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シェリルとの会話は2つの点で非常に効果があった。まず、この会話のおかげでわたしはすぐに「え~っと」という口癖を治したくなった。コーチに3回訓練を受けただけで、周囲にもわかるほど、わたしの話し方は良くなった。

次に、このことでわたしはシェリルに感謝し、自分のチームをもっとうまく導きたいと思うようになった。シェリルの褒め方と批判のし方を見て、彼女のマネジメントの姿勢をほかの人に教えるにはどうしたらいいかを考えるようになった。

このすべてが、ほんの2分の会話から生まれたのだ。

「徹底的なホンネ」のフレームワーク

上司と部下のいい関係をいちばん的確に表す言葉を、私は見つけた。それが「徹底的なホンネ(Radical Candor)」だ。この関係には2つの側面がある。「心から相手を気にかける」ことと「言いにくいことをズバリ言う」ことだ。この関係が構築できれば、チームの雰囲気も、そこから生まれる成果も最高のものとなる。

「徹底的なホンネ」の関係をより正しく理解するためには、それ以外の関係がどのようなものかを理解すればいい。単純な例で見てみよう。

同僚のアレックスがトイレからチャックを開けたまま出てきた。彼女のズボンのチャックから白いシャツの裾がはみ出ている。あなたならどうする?

 

〈徹底的なホンネ〉

気まずいけれど、教えてあげるとしよう。言われたアレックスも恥ずかしいはずだが、あなたが教えてあげなければもっと多くの人の前でアレックスが恥をかく。そこで、アレックスを脇に呼び止めて、小声で、「チャック開いてるよ。僕もよくやるけど、教えてもらったらありがたいと思うんだ。気にしないでくれるといいんだけど」。

これなら徹底的なホンネで話したことになる。心から相手を気にかけながら、ズバリと事実を伝えている。

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