花粉飛散量と症状の強さ、実は一致しない理由 花粉症と天気予報との深い関係

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そして2つ目の根拠は、今年が花粉の「当たり年」かどうかです。花粉の多い年と少ない年は、交互にくる傾向にあります。なので、前年の花粉飛散量が少なければ、今年は多い傾向、すなわち「当たり年」であるといえます。

さらに、ウェザーニューズでは長期予報に第3の根拠も取り入れています。それは、一般人による実況です。天気予報アプリ「ウェザーニュースタッチ」のユーザーから、普段から目にするスギやヒノキの雄花が去年より多いか少ないかを送ってもらうのです。

短期予報はどのような根拠に基づいているのか

では、2019年の花粉の飛散量はどのような傾向になるのでしょうか。ウェザーニューズによると、「東日本を中心に6年ぶりの大量飛散のおそれ」があるとのことでした。

その予報の根拠は、まず2018年の夏が記録的な猛暑だったということです。そして、2018年は、ヒノキ花粉は多かったものの、シーズン全体では花粉は少なかったため、2019年は「当たり年」である可能性が高いのです。さらに、実際にユーザーからの雄花リポートも、「例年・昨年よりも多い~同じ」という回答が多かったそうです。

一方、短期予報はどのような根拠で出しているのでしょうか。実は、花粉が飛びやすい気象条件というものがあります。それは、よく晴れていて湿度が低く気温が高い日、雨の日の翌日、そして風の強い日です。

まず、湿度が低く、気温が高いほうが花粉の飛ぶ量が増えます。雨の日は花粉の飛散が抑えられますが、雨の翌日に晴れると、雨の日に飛ばせなかった分と合わせた量の花粉が飛ぶのです。さらに風が強いと遠くまで花粉が運ばれます。

さて、天気予報と同じく、花粉症も、予報のためには観測が欠かせません。花粉の飛散量はどのように測定しているのでしょうか。一般的な方法として挙げられるのは、「ダーラム法」です。

(提供:ウェザーニューズ)
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