さて、中学受験に向く子と向かない子の違いについてまとめてみます。飯島さんのお子さんが、もしかしたら中学受験タイプではなく、公立タイプである可能性もあるからです。
私学といっても偏差値はまちまちで、中には高い偏差値は要らず、受ければ余程のことがない限り合格する私学もあります。私学はそれぞれに独特の建学の精神のもと、特徴のある教育をしているため、偏差値だけで学校の良しあしは決まりません。合格することが難しい学校はよい学校で、合格することが容易である学校はよくない学校というわけではありません。
しかし、親は少しでも偏差値が上の学校へと、気持ちが揺れてしまいます。単に中学受験の空気にのまれてしまうということもあるでしょうが、大学進学実績がいい偏差値の高い学校をと考える親御さん、高い私学の学費を払うのならそれなりの偏差値の学校にとコストパフォーマンスを考える親御さん、さまざまな考えがあるでしょう。
とはいえ、「向かない受験」に挑む子どもの負担はすさまじいものです。「無理な戦」にならないよう、大人として目を配ることは必要ではないかと思います。
さて、私学に「難関校」「中堅校」「偏差値という尺度ではからない学校」があるとして、もし、親が中堅以上の偏差値の学校でなければと考えている場合、どのような子が向いているかいないかについて、考えてみたいと思います。
中学受験に向く子
中学受験に向く子は、これまで指導してきた経験から申し上げると、
で構成されていました。(ただし、これは中学受験に向く子であって、必ずしも中学受験をしなければならないというものではありません。これらの要素を持っていて、公立中学へ進学する子もたくさん見てきました)
<次の能力のいずれかに該当する>
→ 「考える」力がある。学校の勉強が簡単すぎて、もっと知りたいという探究心がある
→ 深く考えることなく字面だけ追って、機械的に覚えようとする子には、中学受験は地獄となる。その文が何を言わんとしているか、しっかりと意味が理解できると、文章を読んで抽象化して捉えることができ、構造化して知識のインプットがしやすい
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