不動産CMで「愛されるCM」が重視される理由 スーモ、UR賃貸住宅、オープンハウスが高評価
カーテン越しにやりとりを聞いていた同級生役の清野菜名に、田中が「あいつ、ない」と断言するが、一方の長瀬は能天気に「ドーン!バーン!」と言いながら廊下を歩いていくというストーリーだ。
モニターからのコメントを見ると「印象に残るドーン!バーン!キャラクター設定がおもしろい」「リビングドーン!車庫バーン!が面白い。」「カーテンの向こうで聞いている設定と、『あいつない』という女子の共感がおもしろい」などと記述されており、ユーモラスな設定やストーリー、キャッチーなセリフをフックに感覚的に印象に残すことに成功した。
愛されるCMが果たす役割は大きい
多くの人にとって引っ越しや住宅購入の機会は人生の中で数える程度だ。価格や契約に至る労力と時間を考えれば、「CMが好きだから」という理由だけで契約・購入に直結することなど現実ではあり得ない。
だが、その限られたチャンスにおいて、数ある住宅関連サービスの中で自社サービスの名前が第一想起されることがアドバンテージになるのは間違いないだろう。とすれば、テレビCMという受動のメディアの使い方として、歌やダンス、キーワードの連呼といった手法でまずはポジティブなイメージとともにサービス名やブランドを記憶に残すのはひとつの正解といえる。
消費者が多くの情報を持つ今、“CMが好き”だからといって、そのまま購買行動にはつながらないかもしれない。ただ、 “CMが好きではない”“記憶に残らない”場合はCMがその商品の購買行動に貢献する可能性はゼロに近い。
CMが売上に直結する時代ではなくなったとしても、やはり愛されるブランドを育てるために“愛されるCM”が果たす役割は極めて大きいのではないだろうか。
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