「睡眠と年収」の意外な関係 デキるヤツは睡眠も上手!

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年明けの仕事にも響く

年末年始の時差ボケを引きずると、年明けの仕事にも差し障る。有識者が参加する組織「いい寝! フォーラム」が、働き盛りの20~40代の男性に対する前年の個人年収について2013年10月に行ったインターネット調査がある。そこでは、働き盛りの20~40代の男性に対する前年の個人年収について、睡眠に満足していると答えた層は、不満足と答えた層に比べて、年収1000万円以上の人の割合が2.5倍も高かったそうだ。年末年始の時計遺伝子の乱れで、睡眠障害を抱えてしまうと、年収にも響く可能性がある。

「年末年始に限らず、週末に家でゴロゴロ寝ているだけでも、平日の仕事モードのリズムは崩れます。自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスが大切。休日モードで副交感神経が優位な状態が続き、休み明けに仕事モードに切り替えようと思っても、乱れた生体リズムによってうまくいきません。加えて、休み明けには仕事や課題もドッと押し寄せる。そのストレスも生体リズムを乱し、冬場の寒い空気によっても、生体リズムは悪影響を受けるのです」(小林教授)。

休みボケの状態も、しばらく仕事モードの平日のリズムが続くと元に戻るそうだが、中には、さらに仕事のパフォーマンスが低下し、不眠、食欲不振、めまいや頭痛などの症状を伴うようになる人もいるそうだ。

「3週間も調子がおかしい状態が続くようならば、睡眠障害だけでなく、メニエール病、脳梗塞、心筋梗塞などの病気が潜んでいることもある。医療機関を受診してみてください。寒い時期に時差ボケ状態になると、血管にかかわる病気にも結び付きやすいので、注意が必要です」(同)。

午前8時前までの起床

年末年始の休日は満喫したいが、時計遺伝子の働きを乱すような行為は避けたい。では、どう予防すればよいのか。

「朝起きる時間がポイントになります。初詣でで深夜に帰宅し、仮に午前3時や4時に寝たとしても、午前8時前には起床するようにしてみてください。徹夜をしたらそのまま起きている。昼寝として1時間半程度は寝てもよいのですが、できれば夜までぐっすり寝るのは避けましょう。その日の夜に早く寝れば、朝はスッキリ目覚めることができるはずです。生体リズムを修正し、時計遺伝子の働きを保つことが重要になります」(同)。

もうひとつ時計遺伝子の働きを助けるのが、1日3食の食事。午前8時前に起きたならば、朝食をしっかり食べ、昼食も夕食もいつもどおりにとるのがコツ。年賀では、自宅や親戚宅などでお節料理が振る舞われるが、ダラダラと際限なく食べ続けるのも、時計遺伝子の働きを乱す引き金になるそうだ。朝食、昼食、夕食のリズムを整えることが必要となる。

「1日3食の食事を取ると、腸管の働きがよくなり、副交感神経の働きを後押しします。男性は30代、女性は40代で、副交感神経の働きが悪くなり、寝つきが悪いなどの睡眠障害にも結び付きやすい。副交感神経と交感神経のバランスが重要なのです。リズムを整えれば、自然に自律神経のバランスもよくなり、休日を活動的に過ごせるだけでなく、休み明けの仕事のパフォーマンスを上げることも可能です。時計遺伝子を乱さないように、年末年始を過ごしていただきたいと思います」と小林教授はアドバイスする。

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