若くても生活習慣病
忘年会やクリスマスなどで外食の機会が増えやすい時期。フライドチキンやフライドポテトなどの揚げ物、グラタンやピザなどの脂肪分の多い料理に加え、最後のシメに豚骨ラーメン、さらには、スイーツと、つい食べすぎてしまいがち。いつの間にか体重が増えていることは珍しいことではない。しかし、年末に向けて体重が急に増えると、身体に悪影響を及ぼすことがある。
日本糖尿病学会専門医で、生活習慣病の診療を行う「しんクリニック」(東京都大田区)の辛浩基院長が警鐘を鳴らす。
「年末年始は、生活習慣病を悪化させる人が増えます。高カロリーの食事が続き、運動不足や室内外の温度差などの影響を受け、若い人でも糖尿病や高血圧を発症し、脳卒中や心筋梗塞で重篤な事態に陥る人がいるのです。年末に体重が2~3キログラム増えるのは危険領域。日頃から1日1~2食で一気食いをしている人や、すでに血糖値や血圧が高めな人は、特に注意が必要です」
糖尿病は、高血糖な状態が長らく続くと血管が徐々に破壊され、成人の失明原因第1位の糖尿病性網膜症、腎不全につながる糖尿病性腎症、末梢神経のしびれや痛みなどが伴う糖尿病性神経障害といった合併症に結び付く。生活習慣にかかわる2型糖尿病は、年末の食生活に影響を受けるのである。
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