人事担当者の間では、「新卒採用の早期化」が非常に話題になっています。
経団連が「採用選考に関する指針」の廃止を決定しましたが、それは来年の2021年卒の学生からで、これから就活する2020年卒については、「3月広報開始、6月選考開始」のルールが適用されます。来年についても政府が主導する形で、そのスケジュールが維持され、各就職情報会社の就活ナビサイトも、そのルールに沿った形で、「3月グランドオープン」という流れが続くものと思われます。
しかしそれは、表面的な形にすぎません。人事の間で話をすると、「昨年末で必要数の内定は出した」「2月、3月で採りきる予定」といった情報にあふれ、ルール通りの採用を行う会社に出会うのが難しいというのが現状です。
政府が改めて「これまでと同様の日程による就活ルールを定めていく」とアナウンスしていますが、人事担当者は、経団連がルールを撤廃したことに大きなインパクトを受けています。そして今後の新卒採用については、より選考が早まり、「とにかく早く学生を囲い込んだもの勝ち」という意識が高まっている気がしています。
今の段階でも、早期の内定出しとそれに伴う囲い込みに必死な会社が多いのが現状です。その囲い込みのよくあるパターンをいくつか紹介していきましょう。
「必要数の内定は昨年末までに出した」という会社も
その学生が他の会社に接触する前に、「君は特別」と、特別待遇を前面に出しながら、スピード対応で最終面接まで持っていき、就活の終了を約束させて内定を出す会社があります。インターンシップに参加した学生の中から優秀な学生を「特別待遇」して、囲い込むケースが最近かなり増えています。
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