就活生の半数利用「転職口コミサイト」の存在感

就職ナビサイトの情報に学生は疑心暗鬼

転職口コミサイトの1つ「Vorkers」のメイン画面。就活生が活用するケースが急増している(編集部撮影)

多くの私立大学では期末試験が終わり、学部の3年生や大学院の1年生が就職活動を本格的に進める時期になっている。2月の毎週末には各就職会社が主催する「業界研究」や「就活準備」イベント、セミナーが各地で開催されている。

2月2日に東京ビッグサイトで開かれた「マイナビ業界研究EXPO」には、前年比1割増の約1万5700人の学生が訪れた。「周りで活動を始めている人は多い」。来場した大学3年生のひとりはそう言いながら、企業のブースに向かっていった。

すでに選考を進め、内定を得ている学生もいる。ディスコ・キャリタスリサーチの就職意識調査によると、2020年卒生(現在の大学3年生、大学院1年生)のうち、2019年1月1日までに「本選考を受けた」学生は29.3%に達する。さらに、4.7%が「内定を得た」という。

就活先行組は転職口コミサイトを活用

募集要項の発表などの採用広報の解禁は3年生の3月から、面接などの選考は4年生の6月からと、経団連が指針を作っており、政府からも「要請」という形で各経済団体に文書を出しているが、守られている様子はあまりない。売り手市場の中、企業はいかにいい学生を早く囲い込むかに躍起だ。

昨今はどちらかというと企業側の方が前のめりな就活・採用戦線だが、学生側の就活の手法にも変化が生まれている。その1つが「転職口コミサイト」の利用だ。転職口コミサイトは、そこに勤めている社員が会社の雰囲気や待遇などについて、コメントをするサイト。自分の年収や残業時間などが掲載されていたり、労働環境や条件についての投稿者の評価も数値化されていたりする。会社の内部の状況を把握できるツールの1つだ。

ある私大のキャリアセンターの担当者は「早めに動いている学生を中心に転職の口コミサイトを見るようになった」と話す。口コミサイトといえばかつては、「みん就」など就活生同士の交流サイトが主流で、選考情報などを確認することを目的に使っていた。しかし、ここ1~2年で様相が変わってきており、転職の口コミサイトに書かれている企業の情報を参考に就職活動を進めているという。大学の就職ガイダンスでも「就活の先行組は転職口コミサイトを活用している」と、紹介するケースがあるという。

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