30歳「保育の世界」を外から変えたい彼女の理由

私立から公立へ転職して待遇は良くなったが

保育関係の仕事をしてきたが、今は「子どもに関わる仕事」を別の視点から支える仕事へチャレンジしている(筆者撮影)  
会社員一本、あるいは副業をしている人、結婚して家庭に入った人、夫婦共働きの人、事業を起こした人、フリーランスで活動している人など、人によってその働き方はさまざまだ。
一般的に30歳は節目の年と言われている。今の30歳は1988年、1989年生まれ。昭和生まれ最後の世代でもある。物心がついたときにはバブルが崩壊し、その後は長い不況にさらされる。就職活動を始める時期にはリーマンショックが起こり、なかなか内定が出ない人も多かった。また、「ゆとり世代」の走りでもある。
景気の良い時代を知らない現在の30歳は、お金に関してどんな価値観を抱いているのか。大成功をした著名な人ばかり注目されがちだが、等身大の人にこそ共感が集まる時代でもある。30歳とお金の向き合い方について洗い出す連載、第8回目。

母子家庭のため、進学先が限られていた

今回、話をうかがったのは、元幼稚園教諭・元保育士で、現在は保育園運営会社に勤務中の友子さん(仮名)。保育や介護の現場は激務のわりに薄給だと社会問題になっている。ネット上でも「20年近く保育士をやっていてもこの給与。身バレ覚悟で給与明細をさらします。給与形態を見直してほしい」という内容の投稿とともに、月給18万円ほどの給与明細の画像を見かけたことがある。

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元幼稚園教諭で元保育士の友子さんも、切り詰めた生活を強いられていたのだろうか。待ち合わせ場所のカフェに現れたのは、いかにもキャリアウーマンという出で立ちの清潔感あふれる黒髪の女性だった。筆者の完全な偏見であるが、保育業界に関わる人は子ども好きなイメージがあった。しかし、友子さんは「特別子どもが大好き!」というわけではないらしい。

友子さんの生まれは関東近郊の某県。母子家庭で物心ついた頃にはすでに父の存在はなかった。離婚なのか死別なのか、いまだに母に教えてもらったことはない。

「母子家庭なので特別裕福というわけではありませんでしたが、食べることに困るほど困窮した覚えはありません。でも、周りの子たちは幼稚園に通っている中、私だけは母の仕事で遅くなってしまうので保育園。だから、幼稚園への憧れがあり、のちのち幼稚園教諭を目指したのだと思います」

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