暗めのグループに所属することにダサさを感じていた
現在、書籍編集者として出版社で勤務しているトモヒロさん(仮名)。給与は年俸制で450万円。手取りにすると毎月31万円もらっている。数字だけ見ると、十分暮らしていけるように思えるが、実際には両親への借金が500万円以上に上り、手元の貯金は10万円ほどだという。いったいどういうことなのだろうか。
トモヒロさんは東北出身。公務員の父とパートで働く母、そして8歳年下の弟がいる。子どもの頃は勉強もスポーツもできるタイプだったが、どちらかというと体育会系のノリが苦手だった。小学生の頃は数百円のお小遣いをもらい、CDシングルや漫画などを購入。特に漫画『るろうに剣心』は、当時好きだった女子が好きな作品だったので、話をしたくて買った。
「中学までは野球部でキャッチャーをやっていました。でもある日、イップスで野球を続けられなくなってしまったんです。イップスとは、精神的な原因で思うようプレーできなくなる症状です。イップスになるまでは明るいグループと一緒にいることが多かったのですが、野球部をやめてからは、少し暗めのグループと行動するようになりました。当時はそのコミュニティに所属することのダサさが気になっていましたね。やっぱり、スポーツができる人のほうがモテるので。でも、暗めのグループの中でも彼女はできました」
中学時代は毎月3000円のお小遣いをもらった。地元では、電車で片道30分かけて県庁所在地のある市内に出て、ボウリングや買い物に行くことが、最高にイケている遊び方だったため、月1回、お小遣いを持って街へ繰り出した。
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