30歳、年収450万で親のスネかじる彼の現実

一度味わった生活水準を下げられない

希望していた出版業界で働いてみたものの、雑誌は編集長ありきな面もあり、自分の判断で決められないこともある。そこで、書籍編集者ならば自分に裁量がある部分が多いのではないかと考え、1年ほどで転職。現在は別の出版社で書籍編集者として働いて、ヒット本も世に生み出している。

「今の会社は年俸制。初年度は420万円で、最初に出した本が重版したので正社員にしてもらえました。これで給料も大幅に上がると思ったら、年収の上乗せは30万円だけ。本当は年収500万円欲しいけど、まだ2年目だし、本をたくさん出せているわけではないので、まあこんな感じだよなぁと」

もう親のすねをかじれない覚悟はあるというトモヒロさん(筆者撮影)

現在は都内で月額家賃6万8000円のアパートで一人暮らし。休日も何かしら仕事に関することをやっていて、お金をかける趣味は特にないはずなのに、相変わらずお金がないという。家賃の支払いも遅れがちで、遅れると大家から親に連絡がいく。手取りは月31万円あるが、浪費の大きな原因はクレジットカードだ。

月に10万〜15万円がカードの引き落としで、奨学金を払うとその月使えるお金は5万〜6万。クレジットカードを止められることも頻繁にあり、ここ1年ほどはカードが止まるたびに親にお金を借りている。取材した日は口座に10万円がある状態だったが、これは先月、カードが入っている財布ごとなくしてしまった結果カードを使えなくなり、たまたま10万円残っていたのだという。

新聞記者時代の生活水準を下げられていない

「僕、人に奢るのが好きなんです。新聞記者時代の生活水準を下げられていないんです。最近できた彼女は社会人なのでデート代は割り勘にしているけど、学生だと奢っちゃいますね。あと、なぜか結婚式に毎月呼ばれます。一度しか会ったことがない人からも呼ばれるので、多分数合わせでしょう。毎月ご祝儀を包まないといけないので、最近は1万円だけ入れて『お金がなくてごめんなさい』と一筆書いて包むようにしています(笑)」

学生時代から換算すると総額500万円以上親に借りているが、返せと言われたことはないので返したことはない。でも、親が来年65歳で定年退職してしまうため、もう親のすねをかじれない覚悟はある。

なかなかギリギリな経済状態に思えるトモヒロさんだが「すべて自分への投資と思っているので後悔はしていません」と、ひょうひょうと語っていた。もしかすると、お金に対してそれほどこだわりを持っていないのかもしれない。

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