高齢者を狙った「詐欺」が増え続けている事情 1件あたりの被害総額は230万円近くに上る
中でも多いのが、身内をかたった手口。息子や娘、孫などを装い、電話で連絡してきます。
■カバン忘れ
親族を装い、「病院や駅、喫茶店のトイレなどに会社で必要な大事な物(小切手など)が入ったカバンを置き忘れて(盗まれて)困っている」などと言い、現金をだまし取る手口。
■会社の金を横領
親族を装い、「会社のお金を使って株、又は投資に失敗してしまった。今日、監査が入る。穴埋めのお金を貸してくれないか」などと言い、現金をだまし取る手口。
被害者に信じこませる
■妊娠の示談金
親族を装い、「不倫相手の女性を妊娠させ、慰謝料や弁護士費用を払わなければならない」などと言い、現金をだまし取る手口。
■傷害示談金
親族を装い、「交通事故を起こしてしまい、示談金が必要だ」「相手に怪我をさせてしまい、治療費や示談金がいる」などと言い、現金をだまし取る手口。
■会社の書類の送り間違え
親族を装い、「会社の大切な書類(荷物、郵便物など)を違う場所に送り間違えてしまい、お金が必要になった」などと言い、現金やカードをだまし取る手口。
「携帯電話をなくしてしまい、電話番号が新しくなった」
「風邪で声が変わった」
などと話すのも特徴です。
中でも「電話番号が新しくなった」という内容によって、犯人は、被害者に対し、犯行に使用する携帯電話番号が息子などの新しい携帯電話番号であると信じ込ませます。
すると後日、再び犯人から電話がかかってきた際には、電話機の表示や犯人に言われてメモした紙を見て、被害者は電話を取る前から「本物の息子などからの電話だ」などと思い込んでしまう危険があるのです。
「オレオレ詐欺」で、身内をかたった手口の次に多いのが、警察官など、権威のある人物をかたった手口です。たとえば、
■カードの偽造
警察官、または大手百貨店、量販店関係者などを装い、「あなた名義のカードで買い物をしている者がいる。カードが偽造されている可能性があるので、カードと暗証番号の変更を」などと言い、キャッシュカードやクレジットカードをだまし取る手口。