高齢者を狙った「詐欺」が増え続けている事情 1件あたりの被害総額は230万円近くに上る
■偽検察庁ホームページに誘導
検察庁、警察庁、または捜査一課、捜査二課などを装い、「あなたの口座が犯罪に利用され、被害者から告訴されている。指定するアドレスをインターネットで検索して確認するように」などと言って、偽の検察庁ホームページに誘導。被害者が自身の名前を入力すると、本人の名前が表示され、さらに「訴えを取り下げるにはお金が必要だ」などと言い、現金をだまし取る手口。
■郵便受け(ポスト)利用
警察官を装って被害者から現金やキャッシュカードなどをだまし取る際、「我々、警察と、あなたが接触している姿を犯人が見ているかもしれない。犯人に気づかれないようにするためには逮捕するまで接触しないほうがいい。キャッシュカード(または現金)は、あとで取りに行くので、封筒に入れて自宅のポストに入れて置くように」などと言い、その後、数分の間に犯人が回収していく手口。
税務署の職員を名乗る例も
■キャッシュカードを渡させる
「カードが偽造・不正利用されている」「新しいカードとの変更が必要」「古いカードを預かりに行く」などといった文句でカードをだまし取り、暗証番号なども聞き出して現金をだまし取る手口。
などがあります。
この他、還付金詐欺も多い詐欺の一つ。年末調整や確定申告の時期にあわせて税務署の職員を名乗り、「税金の還付金が出た」などと称することもあります。
■還付金等詐欺
公的機関の職員から、「ATMで還付金を受け取れる」などと案内され、携帯電話を持って説明されるままにATMで受け取る操作をしたところ、いつの間にか他の口座への振込みを行っていたというもの。
複雑な操作を行うことで、何をしているのか被害者を混乱させ、そのすきに振込へと誘導するのです。
↓
「携帯電話とキャッシュカードを持って、コンビニや金融機関のATMに行ってから電話して」と指示する。
↓
ATMの前で電話をかけさせる。
↓
還付の手続きを装いつつATMの操作を指示し、犯人の口座に振り込ませる。
また、端から順序を数える作業に集中力がなくなり、何をしているか自覚を持ちにくくすることを狙うのです。