珍駅名「高輪ゲートウェイ」をMBA的に考える

「問題解決アプローチ」で解決策を提示

山手線の新駅名として話題になった「高輪ゲートウェイ駅」を素材に、MBA的「問題解決アプローチ」を解説します(写真:T2/PIXTA)
東京の山手線の30駅目に当たる新駅の名称が先日「高輪ゲートウェイ」に決まった。しかしこの駅名については発表直後から批判も多い。
MBA問題解決100の基本』を上梓した、日本最大級のビジネススクール、グロービス経営大学院で教鞭を執る嶋田毅氏が、本の中で取り上げている「問題解決のエッセンスがわかるワンフレーズ」を使って、この駅名問題をどう解きほぐすべきかを解説する。

「高輪ゲートウェイ」という駅名、ある調査によると、街の反応として90%超が「ダサい」と回答しています。カタカナが交った駅名そのものはJRや私鉄にないわけではありませんが、山手線という老舗の中核路線にはふさわしくないという意見が多数のようです。

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ゲートウェイという言葉の選択も批判を浴びました。「外国人に向けてゲートウェイを名乗るなら、新幹線の通る品川や羽田空港へのアクセスのよい浜松町のほうがふさわしい」「外国人はこの駅で降りてむしろ混乱する」というのももっともな意見です。

それ以上に多くの一般人にとって最も大きな違和感となったのは、「公募しておいて、上位は無視し、たった36票しかなかった130位の案に決めたこと」でしょう。JR東日本ももっともらしい理由は述べていますが、「グローバルゲートウェイ品川」という開発プロジェクトがJR東日本主体で動いていることから「出来レース」だったのではという声も多数上がりました。そしてついには、ネット上でこの駅名をやめてほしいとの署名運動まで起こりました。

今回は、この問題を解決できるか、問題解決の手順を用いて検討してみましょう。立場はまずはJR東日本の視点からとします(なお、本稿は同社を非難するものではなく、1つの事例として取り上げるものです)。

そもそも駅名を変えるべきか?

本の中でも「『本質的な問題』と『単なる現象』を区別することが大事」という大前研一氏のフレーズを紹介していますが、問題解決においてそもそも考えなければいけないことは「問題の大きさをどう捉えるか」ということです。問題が小さければ、目くじらを立てて解決する必要はありません。

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