AIが予測、100年後の「絶品料理」はどんな味か 「世界一美味しくない」といわれる食材を使用

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クオリティとノベルティという2つの軸を設定し、その2つを最大化するべくAIがはじき出したのが、今回の食材である(図:HILLS LIFE DAILY) 

松嶋:なるほど。

石川:新しさと質の高さは相反するもので、人類がこれまで作ってきたレシピは、曲線の中に閉じ込められているんです。

料理のクオリティを数式にした

今回のAIは、これを飛び出してみたんです。人類を閉じ込めていた「クリエイティビティのトラップ」をドカンと飛び出て、両立しづらいノベルティとクオリティのバランスを取ってみようじゃないかと。

松嶋:なるほど。説明を受けたらよくわかりました。食材を出す時に説明してくださいよ。

石川:すみません(笑)。で、このグラフを数式にしたのがこれです。専門的な話になりますが、料理のクオリティというものを、世界で初めて数式で表したんです。

「食のAI」について石川氏と共同研究を行なっているデータサイエンティスト・風間正弘氏の手による数式(図:HILLS LIFE DAILY)

「どれだけ斬新であるか」と「それがどれだけ価値があるのか」という2軸が、クリエイティビティの根幹だと思います。それを料理に当てはめ、おいしく、かつ見たことのない究極のレシピを追求したい、というのが今日の真の目的でした。

松嶋:なるほど。だとしたら、おいしいかどうかは一度忘れていただき、楽しいと思って帰っていただければ何よりです(笑)。楽しいと言ってもらえるのが、僕は何よりも嬉しいですから。

石川:僕も同感です。100年後のミシュラン星付きレストランのシェフのアタマの中を覗いた気分になっていただければ幸いです。

(TEXT BY TOMONARI COTANI、
PHOTO BY KOUTAROU WASHIZAKI)

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「HILLS LIFE DAILY」編集部

六本木ヒルズ開業の翌年に創刊された、都心エリアのためのライフスタイルメディア。都市生活者に向け新たな情報やトレンドを伝え、アイデアやビジョンを広く提案しつつ、東京という街のクリエイティブな可能性を高めてゆくことを目的としている。

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