グーグル、自社開発スマホ「ピクセル」の野望 10月にも日本発売、iPhoneの牙城を崩せるか
「ついにピクセルが日本にやってくる!」
米グーグルが10月にも自社開発のスマートフォン「ピクセル」を日本に初投入する。9月13日、日本経済新聞が報じた。この知らせに、ツイッターなどのSNSでは、興奮気味なガジェットファンの声が相次いだ。グーグル日本法人は「当社が発表したものではない」(広報部)としている。
ピクセルは、グーグルが初めて「メーカー」として2016年に発売したスマホだ。現在、アメリカやヨーロッパのほか、アジアの一部で販売されているが、これまで日本での発売は見送られてきた。日本語対応などの課題があったとみられる。
それまでグーグルは自社ブランドとして「ネクサス」シリーズを展開し、複数のスマホメーカーが製造してきたが、ピクセルは「Made by Google(グーグルによって作られた)」というキャッチコピーを掲げ、自社製であることを強調している。ただ本格的な自社での開発経験のない同社は、台湾のスマホ大手・宏達国際電子(HTC)との共同開発という形を取った。
来月には「ピクセル3」を発表か
グーグルは昨年10月にハードウエア製品群の発表会を開催し、カメラなどの機能をアップデートした「ピクセル2」をお披露目した。今年も10月9日にアメリカ・ニューヨークで同様のイベントを予定しており、「ピクセル3」を発表するとみられる。ここで日本発売にも言及する可能性がある。
オープンソースのスマホOS「アンドロイド」を開発し、世界中のスマホメーカーとのエコシステムを築いてきたグーグルが、なぜ自社製スマホを展開するのか。
「自社でスマホを手掛けることによって、ハードウエアとソフトウエアがユニークに織り混ざった体験、最良の“グーグル体験”を提供できる。ここ数年で大きく進化した機械学習やAIの技術によって、グーグルとして差別化できるハードウエアを出せるようになった」。今年5月、グーグルの開発者会議「I/O」で取材に応じたハードウエア部門バイスプレジデントのスヴィア・コタリ氏からは、そんな答えが返ってきた。
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